やるせない気持ち
先日、引越した。
引越しをしたので、手続きを済ませに警察署に来ていた。
機械で簡単な手続きをして、用紙を記入して、待つだけ。
所要時間は15分のはずだった。
待合の椅子で待っていると、
「XX-〇〇」(車のナンバー)のお車の方ですか?と聞き覚えのある数字を聞いて回るおまわりさんがいた。
そう、それは私の車のナンバーだったのだ。
「私です」と名乗り出たのはいいもの、どうして呼ばれているのか皆目検討がつかず、思わず「駐車する場所間違えていましたか」と聞いてしまった。
すると、「実は車が当てられて、物損事故として扱いますので、まず車まで来てください」と言われた。
当てられた・・・?
物損事故・・・?
ワケがわからなかった。
話を聞くと、どうやらおばあさんがバックで自分の車を駐車しようとしたところ、後退しすぎて、私の車のフロントバンパーにコツンと当たったらしい。
雪国特有の、広めの駐車場の、駐車枠のど真ん中に停めた私の軽自動車が、私の車より小さい車に当てられたというので、思わず笑ってしまった。
結局、「当てられた」という事実以外ワケもわからず事情聴取を受け、相手と連絡先の交換をし、やっと警察署を出たのは入ってから45分後だった。
ぱっと見の外観に問題はなさそうだったが、父親からの勧めもあり、車やさんに持っていくことに。その手配(予約)をすぐに行う。
予約でいっぱいの車やさんだったけど、運よく「待てば見てもらえる」とのことだったので持って行った。
点検の結果、フロントバンパーは交換。
費用は5万円。
その旨をおばあさんに伝えねばと思い、連絡するも不通。
当日中に相手の保険会社(任意保険に入っていれば)からの連絡もなかったので、やるせない気持ちになった。
翌日も、電話をかけるも不通。
警察に相談するも、「かけ続けてください」と言われるのみで、なにも解決せず。
翌々日も電話を試みたけど、全然繋がらない。
『かけ続けても電話でなかったら、もう一度相談ください』と言われていたので、もう一度相談。直接警察署へ足を運んだ。
「高齢ということもあり、急遽病院に運ばれて出られないという可能性もあるから、まず地域の交番に協力を仰いで、パトロールします」と言われた。
またやるせない気持ちでいっぱいになった。
どうして、一体何をしたというのだろうか。
それから、音沙汰もなく
1週間が経った頃に改めて連絡をしてみたら今度は一方的に電話が切れる状態に。いわゆる、着信拒否。
事態はますます「自分で修理代を出すしかない」という最悪のケースへと進んでいく。
またしてもやるせない気持ち。
あとは、事故証明を請求して住所を特定し、直接会いにいくしかないと思われた。
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が事態は一点する。
相手の家を特定していたある日、突然知らない電話番号から着信があった。
出てみると、「○月△日の事故の件で、相手〇〇さんの保険会社の◻︎◻︎です」という内容で、「修理と代車の用意を保険で賄う」とのことだった。
どういう風のふきまわしかは、わからないがここで相手の保険会社から連絡があったことに救われた。
車やさんでの修理は、車やさんが予約でいっぱいということと、連休、私の都合もあるため修理は少し先になりそうだけど、とりあえずこの件については一件落着。
相手と連絡がつかないことの歯痒さは、今まで味わったことがないやるせなさであった。
今回は、身近にいる方々ご協力・ご助言があってここまで辿り着けた。
万が一、事故を起こしたら。
それがたとえどんなに小さくても、保険屋さんに一本連絡入れること。
そして、事故を起こすと、自分よりも相手の時間を奪うことになるということを身をもって体験した。
私も日々、気をつけてはいるが、より一層事故を起こさないように、改めて気を引き締めないといけないなと感じた。
2024/04/29
ふく