糖尿で即死?〜生還物語〜5
5.回復
薬は劇的に効果が見られた。おしっこを漏らすこともなくなり、回数も減った。二週間も経てば以前と変わらなくなっていた。
もちろん薬だけでなく食事療法も合わせて行った。
この時に心の支えになっていたのはサッカーだ。
糖尿が悪化した時も休むことなく参加していたのだが、5分とプレーできず、足がつりめまいがして残り2時間を椅子に座って見学することが続いていた。
回復し始めて、まだまだ以前と同じとは行かないまでも、走れる。ボールが蹴れる。30分…1時間とみんなと一緒にサッカーができる時間が増える。
当たり前がそうではないことを知り、取り戻しつつあることが嬉しかった。
そう感じれる居場所があることに感謝していた。
そのためなら、仕事や注射や食事療法も苦ではなかった。