女性らしく振舞うのが苦手だった私が、夫から選ばれた訳。

私は、いわゆる女らしいリアクションをするのが苦手です。男性の話に、思ってもいないのに「すごぉ~い!!」とか「素敵ですぅ~!」と褒め倒したり、夜のほうでは気持ち良い演技をして、男性を鼻高々な気分にさせたりしていると、何だか自分の意思を宇宙の彼方に置き去りにしている気分になります。

簡単に言うと、私の性自認は女なのですが、「女らしく振舞う自分が気持ち悪い」って思っていました。

かといって、女らしいリアクションをしないと、男性に可愛いと思ってもらいにくいのは周知の事実です。「男らしく」「女らしく」などの言葉がナンセンスな時代にはなりましたが、時代が変わろうと男女の心理はほとんど変化がないのが事実だと思います。

個々人の考えが変わったり、多様な考えが普及したりすることは時代によってありますが、多くのヒトは、生物的な特徴に抗えないと思うのです。

自分を俯瞰して、「あぁ、今女らしく振舞ってる自分、嫌だなぁ」と内心思いながら異性とお付き合いをしていた過去。

しかし、今は自分のそういった生存戦力的に女を使っていく自分も、悪くないと思えるのです。

それは、間違いなく今の夫のおかげです。

夫は、交際経験ゼロで私と出会い、結婚に至っています。彼のほうが何倍もやり慣れないことを乗り越えています。デートをし、プレゼントをしてくれたり、私のオチのない話を聞いてくれたり…。

そんな彼の前で、女らしく振舞わなかったら、彼はどうやって私を喜ばせたらいいのか迷ってしまうでしょう。

彼からの愛情を素直に受け取って、多少オーバーでも、自分が苦痛にならない範囲で、明確に感謝を伝えられる女性であるほうが、結果どちらもハッピーになると思うのです。


おわり。



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