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#ネタバレ 映画「瀬戸内ムーンライト・セレナーデ」
「瀬戸内ムーンライト・セレナーデ」
1997年作品
話をするために一緒に旅に出る
2014/7/19 11:40 by さくらんぼ
( 引用している他の作品も含め、私のレビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。 )
旧友たちと年に一度会って食事などをしています。
でも、いつも不満足。
なぜなら本当に話したいことは、たいてい心の奥底にあって、そこにたどりつくまでには、二次会、三次会を経ないといけないからです。
そうやって儀式を経て、やっと、本当に話したいことを話せるのです。
でも、私は一次会だけでいつも帰宅ですから、不満足なのも無理はありません。
いや、喫茶店の二次会へ行っても、なぜか話せません。
私のレビュー・映画「あなたへ」追記Ⅱ( 酒の効用 )でも、そのあたりの話をしていますので、よろしければご覧ください。
そんな気持ちを潜在的に持っているためか、映画「瀬戸内ムーンライト・セレナーデ」の中に出てくる別府航路が印象深く残っています。
それは神戸から瀬戸内海を通り、九州へ行く夜行便フェリーです。
瀬戸内海の夜行便ですから、点々と夜景がきれいなのです。
そこで復員兵などが宴会を始めます。
カラオケや飲酒の強制もありません。
その、にぎやかでありながら、ほどよい距離感から生まれる静かな寛ぎの中で、登場人物たちはいろんな思いを語るのです。
それに似たものと言えば、昔、兄弟と一つ部屋で寝ていた時、いつも、眠りにつくまでいろんな話をしていたこと。
でも、別居してからは、あれに代わるような話をする機会に恵まれていないことに、改めて気がつきました。
ブログを書くこと以外は。
プロポーズはムード満点なシチュエーションでするものだと、相場が決まっているのも、あながち無関係な話ではないでしょう。
年月が経っているので、もう一度見ないと映画の主題はわかりません。
ただ、あの別府航路の幸福感と、そこに流れていたムーンライトセレナーデが、たまらなく愛おしい。
天国というものは、いつも、思いがけない場所に出現するものです。
★★★★
追記 ( 若草色の美 )
2016/5/1 18:06 by さくらんぼ
現世では老いたら若返りできないけれど、桜が散ったあとの芽吹いた草木を見て、若草色の美に言葉を失います。
日々成長する姿に、親の視点を感じて嬉しくなります。
私には数えきれないほど多くの養子がいます。これから何回、彼らの一生の証人になってやれるのでしょう。
( 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)