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#ネタバレ 映画「トノバン 音楽家 加藤和彦とその時代」

( 引用している他の作品も含め、私のレビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。 )

「あの素晴しい愛をもう一度」というフォークソングに(カッコいいと)感激し、一生懸命ギターでスリーフィンガー奏法を練習した学生の日々。もちろんシングル盤も買いました。あれが加藤和彦さんとの出会いです。

しかし、なぜか、それ以外、加藤さんの音楽には御縁がありませんでした。洗練された加藤サウンドではなく、ちょっと泥臭い(失礼)吉田拓郎さんの音楽に惚れてしまったせいもあるのでしょうか。

そして年月が流れました。

近年は音楽家の伝記映画を観ることが増えました。

しかし上映されるのは、海外のアーティストがほとんど。そんな中、あの加藤和彦さんの映画があると知り、「あの素晴しい愛をもう一度」以外の世界も覗きたいと、この機会を逃したら後悔するかもと、観に行ったのです。

内容構成は、その他の音楽映画と同じようなものでした。関係者のインタビューと、ぶつ切りのヒット曲。

しかし、それだけで2時間は長い気がしました。このような映画は、たいてい1時間30分ぐらいです。正直なところ、2時間と知って観に行くのを躊躇したぐらい。

しかし、観た収穫もありました。名曲「あの素晴しい愛をもう一度」を加藤さんが作った本当の意味を、少し想像できたからです。

あれは単なる失恋ソングではなく、モーツァルト的な、天才の孤独をうたい上げた絶唱だったのかもしれません。


(  最後までお読みいただき、ありがとうございました。
更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)


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