#ネタバレ 映画「任侠ヘルパー」
「任侠ヘルパー」
そして第三極が誕生する
2012-12-05 21:58byさくらんぼ
( 引用している他の作品も含め、私のレビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。 )
堅気が第一極なら、ヤクザは第二極、そして堅気からも、ヤクザからもハジキだされてしまった彦一が第三極の首長となり、新「うみねこの家」をつくりました。
そして、ヤクザからも、立派な介護施設からも人間扱いされていなかった老人たちを受け入れるのでした。
映画の冒頭、コンビニの場面で、彦一は後に弟分になる先輩から、マニュアルを守るように指導されますが、既存のマニュアルの中にだけ絶対的な正解があるわけではなく、ブレイクスルーをするためには、ときにマニュアルの外にあるものを探す必要もあるのでしょう。
ところでエンドロールの映像ですが、遠景には若者のサーフィンが見えます。わざわざボードで沖にこいでいって、波に乗って、また、陸へ帰ってくる。考えてみると、非生産的な行為ですね。しかし、それが、面白いのでしょう。そんなのつまらん、と言う前に、一度やってみるべきです。
そして、近景にはカートを押して歩く老人がいます。そんな荷物を運搬せずに手ぶらで歩いた方が楽だろう、と思うかもしれませんが、彼女は、杖、兼、買い物袋の(イスになるカートもある)、カートを押して歩いた方が、楽で便利なのでしょう。あらためて考えてみると、両者とも、ある意味、常識からブレイクスルーした行為ですね。
この映画に草薙くんが主演すると聞いた時、私は「悪くない・・・」と思いました。ブレイクスルーするかも、ひょとすると健さんの後継者が誕生するかもしれないと思ったのです。しかし、仁侠映画の中の健さんは、あんなに汚い言葉遣いをしませんでした。とくに、堅気の衆を相手に、ましてや女性相手に、「うるせぇ~な、ババア、こんど言ったら、ぶっ殺すぞ!」などとは決して言わなかったと思います。その品格が草薙兄貴には無かった。それが、とても残念でしたが、ともあれ、新境地おめでとうございます。今後に期待しています。とても。
言い忘れるところでしたが、夏帆さんが、あまりにぶっ飛んだ役をしていて、途中まで夏帆さんだと気づきませんでした。夏帆さんファンとしては衝撃を受けましたが、ますますのご活躍を期待しています。
★★★☆
( 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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