見出し画像

#ネタバレ 映画「グッドモーニングショー」

「グッドモーニングショー」
2016年作品
映画「真昼の決闘」と
2017/12/27 21:52 by さくらんぼ

( 引用している他の作品も含め、私の映画レビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。)

この映画「グッドモーニングショー」からは、映画「真昼の決闘」をベースに、映画「「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか」の深層を隠し味にパラリ入れたような、そんな世界観を連想しました。オマージュかどうかは現段階では良く分かりません。

予告編の段階ではあまり興味を引きませんでしたが、本編を観たら、これがとても良いです。

括目の作品。

★★★★★

追記 ( 映画「真昼の決闘」と ) 
2017/12/29 9:55 by さくらんぼ

現役時代はほとんど観ることが出来ませんでしたが、リタイアした者の手軽な娯楽として、このようなワイドショーはありがたいものです。朝・昼・夕、楽しみながら、教養も身につくような気がして。

この映画「グッドモーニングショー」では、その舞台裏を克明に描いています。まさに「へ~」な世界が楽しめました。

ところで、どこが映画「真昼の決闘」なのか、については、マイクを持ったキャスター・澄田(中井貴一さん)が、胸にシェリフのバッチを沢山つけているのを見れば、一目瞭然なので、詳しい説明はいらないと思います。そこから入って比較解釈していけば、だんだん景色は見えてくるはずです。

では、どこか映画「「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか」の深層なのかと言えば、立てこもり犯・西谷(濱田岳さん)が、「澄田と女子アナ・圭子(長澤まさみ)の密会の写真をバラまいた」シーンで分かりました。

あの写真は「百人一首」の記号なのでしょう。そこにあるのは「愛と戦い」です。このドラマは澄田たちの不倫騒動や、澄田の息子の学生結婚、そして西谷の「あんまりバカにすんな!」的な怒り、など、「愛と戦い」が混在し同時進行する物語なのだと思います。

視聴者アンケートで「西谷は生きた方が良いのか、それとも反対なのか(削除の心配があるのでワードは書きませんが)」を尋ねたのもそうですね。

ちなみに、世論は「反対」が多かった。これは映画「真昼の決闘」で世論が敵に回ったのと同じです。だから二つの映画が混在していると思うのです。

追記Ⅱ ( 一人二役 ) 
2017/12/29 10:25 by さくらんぼ

監督・脚本は君塚良一さん。

(私の好きな)一人二役ですから、個性的な作品になっています。

追記Ⅲ ( 少し書いてみました ) 
2017/12/29 17:14 by さくらんぼ

>ところで、どこが映画「真昼の決闘」なのか、については、マイクを持ったキャスター・澄田(中井貴一)が、胸にシェリフのバッチを沢山つけているのを見れば、一目瞭然なので、詳しい説明はいらないと思います。そこから入って比較解釈していけば、だんだん景色は見えてくるはずです。(追記より)

休憩したら、充電できましたので、少し詳しく書いてみます。

輪郭としては…

立てこもり犯・西谷(濱田岳さん)は、昔の復讐のためにキャスター・澄田(中井貴一さん)と対決しようとしました。ショットガンを持って。

実は、西谷も澄田も、トラウマというか、心の傷をもっていたのです。映画「真昼の決闘」の主人公もそうでした。詳しくは、あちらを(無いレビューは順次掲載しています)。

呼ばれた澄田はシェリフのバッジを付けて、ガンの代わりにマイクを握り、プロのアナとして、言葉で戦おうと決心するのです。バッジにはカメラとマイクが内臓されていますが、たくさん着けたことで、「オマージュとしての色彩」が色濃くなりました。

それはTVワイドショー生中継という衆人環視の前で行われました。しかし衆人は視聴者ですから、まったく手助けしてくれません。それどころか期待したものとは正反対の世論となり澄田たちを苦しめたのです。

また、ワイドショーには当然に時間制限があります。その中で決着を付けたい。

澄田には愛妻がいましたが、今回の事件では、女子アナ・圭子(長澤まさみさん)との浮気疑惑も浮上したので、愛妻との関係も不安材料になりました。澄田はそれを視聴者と愛妻に弁明しなくてはなりません。両者から捨てられる心配も。

だから映画のラストには、ほろ苦い味わいも残っていたのです。(当たり前ですが)澄田は今回限りでシェリフを辞めるでしょう。バッジを捨てて。

私には、この話の向こうに、映画「真昼の決闘」がイメージされました。

追記Ⅳ ( マスコミの使命 ) 
2017/12/30 9:44 by さくらんぼ

>ところで、どこが映画「真昼の決闘」なのか、については、マイクを持ったキャスター・澄田(中井貴一)が、胸にシェリフのバッチを沢山つけているのを見れば、…(追記より)

>…バッジにはカメラとマイクが内臓されていますが、たくさん着けたことで、「オマージュとしての色彩」が色濃くなりました。(追記Ⅲより)

「バッチ」ではなく「バッジ」が正しいようです。失礼しました。

しかし、それにしても、バッジが多すぎますね。

もしかしたら、バッジは保安官の記号であると同時に、星の記号であったのかもしれません。映画「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか」でもあるのですから。

ドラマの中で、警察官が身につけていたカメラが故障し、バッジなどに内臓されていたカメラでTV中継を継続するシーンがあります。これは「視点の移動」を意味します。

星ごとの視点、犯人の視点、警官の視点、マスコミ、世論、上司、部下、妻、愛人の視点。みんな微妙に違うのです。すると誤解が生まれ、最悪の場合、宇宙戦争になる。

だから、マスコミには「視点の移動」を伝える使命があるのです。

この映画の表層では、そんな事を語っていたのかもしれません。

追記Ⅴ ( 「視点の移動」 ) 
2017/12/30 9:58 by さくらんぼ

映画のラスト、世論は「反対」が多かったのです。しかし、マスコミ担当者は、迷ったあげく、独断で世論調査の結果を改ざんし、「賛成」(犯人・西谷は生きた方が良い)と発表しました。

この行為にも、賛否両論あると思いますが、「視点の移動」を世論に提示し、命を救ったという点で、映画の主題に沿ったものなのだと思います。

そして私も…「残酷な真実より、優しい嘘」で良かったのだと思いました。

追記Ⅵ ( ラジオにどきどき ) 
2017/12/31 9:22 by さくらんぼ

澄田の優しさを「自分への愛だと一方的に誤解」した女子アナ・圭子(長澤まさみさん)。「恋は盲目状態」になった彼女は、澄田の困惑がまったく見えず、グイグイと迫ってくるのでした。

こんな話はコメディの中だけだと思っていましたら、先ほど聴いた、ラジオの中の女子アナさん。ゲストの男性にお熱があるように聴こえてしかたがありませんでした。「好き」というワードを使わずに、全身全霊で「好き」を伝えていたように。

もちろん、そんなはずはないと思います。彼女はきっと「とても上手」な方なのでしょう。でも、聴いている私の方がドキドキしてきてしまったのです。そこらへんのトレンディードラマを観ても、そんなことはないのに。

追記Ⅶ ( 放送局が舞台と言えば・・・) 
2019/5/2 18:29 by さくらんぼ

NHK朝ドラ「べっぴんさん」では、実際に近所に居てもおかしくないような、地味で真面目な役を演じておられた芳根京子さんですが、先日放送されたTV番組「チャンネルはそのまま!」では、「バカ枠」(私の暴言ではありません。)で辛くも採用された、新人女子アナを演じておられました。

実際に放送局に勤務した人でなければ分からないような裏話が満載の、とても面白い喜劇でした。今まで観た中で、芳根京子さんの可愛らしさは、あの喜劇が一番際立っていました。黒木華さんは悪女役でも成功されましたが、芳根京子さんは、この路線にも期待ができそうです。

追記Ⅷ ( 「バカ枠」を語る ) 
2019/5/3 8:47 by さくらんぼ

〇 「 芳根京子が語る『バカ枠だけど天才』を演じる難しさ 」

( NEWSポストセブン 2019.03.04 16:00 )

〇 「 『バカ枠』がテレビと社会を面白くする!? 北海道発の熱いドラマ『チャンネルはそのまま!』 」

( Yahoo!ニュース 2019/3/16(土) 20:36 )

追記Ⅸ 2022.12.26 ( お借りした画像は )

キーワード「朝」でご縁がありました。今は朝9:45です。朝食抜きでこれを書いているせいか、この画に目が釘づけになりました。色どりもきれいなモーニングプレートですね。無加工です。ありがとうございました。




( 最後までお読みいただき、ありがとうございました。 

更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?