#ネタバレ 映画「ラースと、その彼女」
「ラースと、その彼女」
子供の世話は大人にしかできない
2008-12-29 09:15 byさくらんぼ
( 引用している他の作品も含め、私のレビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。 )
ラースの兄は結婚していて妻は妊娠しています。これがポイントのようです。
世の中には「子供」という存在があります。
文字通りの子供もいれば、大人になりきれない大人、(わたしみたいに)還暦を過ぎた人の中にも、認知症の人にも、知的障害者の中にもいます。
この映画は、肉体は大人ですが精神的には子供のラース(子供っぽいデザインのジャンパーや、手放せない母親の手編みのショールが印)の成長物語です。
でも、同時にラースの兄の成長物語であったのです。
もうすぐ自分の子供が生まれようとしているのに、奥さんと違って弟のラースと上手く接することが出来ない。
演技すら出来ない。
兄もまた精神的に大人に成長していないのです。
精神科医が兄に「ラースの話に同調してあげないと、あなたも街中の笑いものになると」言いました。
あの意味はこのことだったのです。
街中すべての大人が試されていました。
子供の世話は大人しか出来ないのです。
寒い寒い季節が舞台なのに、ほのぼのとした雰囲気の良い映画でした。
★★★★
( 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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