#ネタバレ 映画「勝手にふるえてろ」
「勝手にふるえてろ」
2017年作品
これは映画「ゼロ・グラビティ」に近い
2017/12/28 22:07 by さくらんぼ
( 引用している他の作品も含め、私のレビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。 )
芥川賞「蹴りたい背中」で綿矢りささんがデビューされた時、AKB48かと思うような方なので驚きました。エンドロールで知ったのですが、この映画「勝手にふるえてろ」も綿矢りささん原作なのですね。
そして脚本・監督が、女ハードボイルド映画「恋するマドリ」の大九明子さん。
女性の原作を、女性が脚本・監督していて、女心の神秘が、個性的な演出でいろいろと描かれています。まさに「女子なんとか、かんとか」なのです。
そして深層的に、これは映画「ゼロ・グラビティ」に近い。
あるいは映画「ツリー・オブ・ライフ」。
つまるところ進化の映画なのです。
★★★★
追記 ( これは映画「ゼロ・グラビティ」に近い )
2017/12/29 10:17 by さくらんぼ
映画「ゼロ・グラビティ」では、水中の生物が進化の過程で上陸する様子を、宇宙と地球を使って描いていました。
この映画「勝手にふるえてろ」も似ています。ただ、それを「中学時代から引きずっていた片思い相手“イチ“」と「突然告白してきた会社の暑苦しい同期“ニ“」を使って描いたわけです。
ヒロイン・ヨシカは、視界の端で見るのが得意です。まさに人間魚眼レンズ。水中の世界。
そして映画の中盤には、ゾウやキリン・ゴリラなどの、実物大の模型が置いてある広場で“ニ“とデートするのです。そこは陸上ですね。
追記Ⅱ ( 「勝手にふるえてろ」って )
2017/12/30 17:47 by さくらんぼ
>ヒロイン・ヨシカは、視界の端で見るのが得意です。まさに人間魚眼レンズ。水中の世界。
>そして映画の中盤には、ゾウやキリン・ゴリラなどの、実物大の模型が置いてある広場で“ニ“とデートするのです。そこは陸上ですね。(追記より)
「勝手にふるえてろ」って、どういう意味でしょう。
たぶんそれは…
釣り上げたばかりの魚を地面に置くと、「ピチピチ飛び跳ねます」ね。ですから、ほんとうは「勝手に飛び跳ねてろ」、あるいは「勝手にピチピチしてろ」だったのでしょう。
でも、それでは「元気良すぎ」。
もっと、こう、初めて上陸した魚の「悲鳴に近いもの」を表現したかった。だから「勝手にふるえてろ」にしたのでしょう。
では、誰がふるえていたのか。
ラストのラブシーンは、着衣の「騎乗位」に近いです。寝転んでいる男は「魚」の記号。両脚を使ってまたがっている女は「陸上生物」の記号でしょう。それを考えると、ふるえていたのは魚である男になります。一瞬で立場が逆転したのです。
もちろん映画の中盤に、「女は誰ともつきあった経験が無い」とか言われて傷つくエピソードがありました。でも、いざとなったら女は怖い、いや強い。
それに対して、積極的に女を追いかけまわしていた男も、あまり女性とのお付き合いの経験は無いようでした。豹変した女を見たら、並みの男はビビってしまうのです。
追記Ⅲ ( チラシの写真 )
2017/12/31 9:01 by さくらんぼ
チラシでアップのヒロイン・ヨシカ(松岡茉優さん)は何のつもりでしょう。
涙目のヨシカは「生きた化石」であるので、彼女が愛した「アンモナイトの化石」のつもり、なのでしょう。
少しウエーブのかかった髪が、アンモナイトのギザギザ貝殻のつもりかもしれません。
追記Ⅳ ( 「女子的生活」 )
2018/1/11 10:35 by さくらんぼ
NHKドラマ10「女子的生活」で、志尊淳さんが演じるトランスジェンダーが、zokuzokuするほど美しすぎて困惑します。
彼、いや彼女が、なにげに演ずる女子的生活も、興味深く、とても勉強になります。
どこか、それは、映画「勝手にふるえてろ」の女子的生活も思いだします。
( 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)
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