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#ネタバレ 映画「宇宙戦艦ヤマト2199 第一章 遥かなる旅立ち」

「宇宙戦艦ヤマト2199 第一章 遥かなる旅立ち」
2012年作品
ヤマトは放射能に負けたのか
2012/4/9 22:12 by さくらんぼ

( 引用している他の作品も含め、私のレビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。 )

上映時間が1時間ぐらいしかなく、当日料金も1.000円だったので、ちょうど良いと思い、用事の間げきをぬって鑑賞しました。

やはり森雪の美しさはアニメに軍配が上がりますね。それから、ヤマトのメカとか戦闘シーンも、テレビ作品としては、まあ、まあ合格点でした。

この映画を新しく作るという事は、放射能の恐ろしさを訴える反原発運動の、旗艦にでもなるつもりなのか、と勝手に私は思っていたのですが、記憶違いでなければ、「汚染」というセリフは何回か出てきても、「放射能」というセリフは一回だけなのでした。それも、さりげないシーンで「放射能の方は、まあ、大丈夫だろう」とかいう、放射能を安心させる医者のセリフなのです。

近年放送されたTV版「砂の器」でも、ハンセン病が殺人事件に差し替えられていたのを思い出して、まるでヤマトも、放射能に敏感になっている国民を刺激して、もし上映打ち切りになっては困る、などと怯えているのではと思ってしまうのでした。

★★★

追記 ( 敷島の大和心を人問はば ) 
2012/4/11 22:49 by さくらんぼ

ヤマトが最初に波動エンジンを起動させる時には大電力が必要なのですね。そのために日本中から電気を供給しても不足なので、さらに世界中から追加供給してもらい、やっとのことで起動成功となりました。

このエピソードなど、原発が停止すると電力不足になるかも、と心配している日本の現状そのものです。それを原発推進派から、ささやかれている様な気分なのでした。このエピソードが原作にあるのか、どうかは、知りませんが、どちらにせよ、映画で描かれたことで意味が発生しているのです。

この映画からは、もしかしたら、「放射能の方は、まあ、大丈夫だろう」けど、「電気が足りないと国が滅ぶぞ」と言っているのではないかと、またもや邪推してしまいそうなのでした。

追記Ⅱ(映画「SPACE BATTLESHIP ヤマト」と比べて) 
2012/4/14 9:38 by さくらんぼ

先日TVで映画「SPACE BATTLESHIP ヤマト」を放送していました。私は映画館でも観ましたが、今回、ヤマトが地球を発進するまでの部分を再び観てみました。

映画「宇宙戦艦ヤマト2199 第一章 遥かなる旅立ち」 とくらべると、ディテイルは実写の映画「SPACE BATTLESHIP ヤマト」に軍配があがります。アニメ版も充分に健闘していましたが、やはり実写版にはかないませんでした。生身の人間が出てくるだけで、もうアニメとは次元が違ってしまいます。

それから問題の放射能についての扱い方ですが、映画「SPACE BATTLESHIP ヤマト」では、何回も放射能というセリフが出てきましたし、冒頭で放射能汚染されたと誤解された古代進に対し、医者が「(あれだけ、沢山の放射能を浴びたはずなのに)なんで、まだ生きているの?」などというセリフもあり、放射能に対する、今となっては無神経にも感じるほどの、ストレートな恐怖心を表す言動が描かれていました。

さらに、ヤマトが波動エンジンを起動させるシーンでは、映画「宇宙戦艦ヤマト2199 第一章 遥かなる旅立ち」 には描かれていた、世界中から電力供給を受けるシーンが、映画「SPACE BATTLESHIP ヤマト」にはありませんでした。

やはり、映画「SPACE BATTLESHIP ヤマト」と映画「宇宙戦艦ヤマト2199 第一章 遥かなる旅立ち」 では、放射能と電力供給の問題が正反対に扱われているのでした。

追記Ⅲ( お花見の心配事 )
2012/4/17 15:34 by さくらんぼ

「敷島の 大和心を人問はば 朝日に匂ふ 山桜花」という和歌がありました。

それで、思ったのですが・・・「放射能ホット・スポット」という言葉があります。福島だけではなく、かなり離れた、東京あたりでも発見されたと、ニュースになっていた言葉です。

桜並木と桜公園があったとします。放射能はコンクリートやアスファルトの道路中央部よりも、路肩の側溝や、公園の土、枯葉、芝生、などの方が高濃度だったと思います。そんなところはビニール・シートなどを敷いてお花見スポットにする場合が多いですね。ポカポカ陽気なら大人も子供も芝生の上を寝転がってしまいがちです。

西日本のお花見は終わりに近づいているので、今さら心配してもしょうがないのかも知れませんが、これから東日本が春本番を迎えます。国花を愛でる国民的行事お花見、それさえも、もしも怯えなければならぬとしたら・・・そんなことを考えると、つくづく放射能汚染は業が深いのだと思うのですが、大丈夫なのでしょうか。

追記Ⅳ ( 放射能除去装置は最終兵器の夢を見る ) 
2014/8/19 6:17 by さくらんぼ

いつだったか新聞の投書欄を見ていたら「東北にある放射能の汚染を取り除くため、より良い技術が、早く開発されるよう願う」みたいな意見が載っていました。

私もまったく同感です。

それで思い出すのも宇宙戦艦ヤマト・シリーズです。どの巻だったか忘れましたが、放射能除去装置を駆動させるシーンがあり、一瞬で致死量の放射能が完全に無害化されていました。とても感動的なシーンでした。

私も、あんな装置があったらよいな、と思っていましたが、延長線上を考えてみると、あれは意外にも最終兵器になってしまうのではないでしょうか。

現在は核兵器が最終兵器ですが、その核兵器をも、一瞬で無力化できるほどの強力な放射能除去装置があれば、核兵器はただの鉄クズになってしまうのですから。

核兵器だけではありません。

原発も、原潜も、原子力空母も、核燃料貯蔵所も、そこに、たとえば人工衛星などから放射能除去ビームを照射すれば一瞬で鉄クズ化できるとしたらどうでしょう。

その技術を復興のために死に物狂いになった日本が独自に開発してしまい、東北を楽園に戻し、その後、極秘技術として、自衛隊のみが防衛目的で配備しようとしたとしたら…

もちろん、飛んでくる核ミサイルを迎撃するMDの後継機として、メーサー殺獣光線みたいに、核ミサイルに照射して鉄クズ化しようとして。

そのとき世界中の核保有国は戦慄するでしょう。

拉致をしたあの国、南の島を狙うあの国や、北の島を返さないあの国、それどころか世界の警察官を自負するあの国も、顔面蒼白で日本を恐れるかもしれない。

一つ間違うと、その恐れと被害妄想から、自衛隊が実戦配備する前に、日本に先制核攻撃をしてくるかもしれない。

どこか映画「最終兵器彼女」にも似た終末感。

もちろん、これはSF話ヨタです。

大正時代には、メルトダウンした日本の原発や、日本を狙う核ミサイルや、それを迎撃するMDなど、だれも想像しなかったでしょう。

それと同じぐらい荒唐無稽なお話です。


(  最後までお読みいただき、ありがとうございました。

更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)


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