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#ネタバレ 映画「モーターサイクル・ダイアリーズ」

「モーターサイクル・ダイアリーズ」
2004年作品
自分にはそれが出来る
2004/11/25 17:49 by 未登録ユーザ さくらんぼ

( 引用している他の作品も含め、私のレビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。 )

映画「血と骨」が、自分ひとりだけの新天地(幸福)を求めて旅した男の物語だとしたら、こちら「モーターサイクル・ダイアリーズ」は国民すべての幸せを求めて旅した男の物語だったと思います。

主人公の心の中には万人の幸せを願う下地が出来ていました。彼は医学生でしたから。でも、彼の情熱は、この旅でとうとう医学の枠を超えてしまったのです。

主人公たちも貧しい旅人でしたが、この旅の途中では、それ以上に恵まれない、名も無き人たちが沢山登場します。ある者は病気でしたが、金銭的に苦労しているもの、差別に苦労している者も登場します。

主人公はこの旅で、医学と共産主義で人々を救える、そしてここが肝心なのですが、「自分にはそれが出来る」と確信したのでしょう。それが彼の器の大きさだったのです。

ハンセン病の療養所で演説をした誕生日に、川に飛び込んで患者たちのもとへ泳いでいったのは、恵まれない人たちのもとへ心の橋を架ける、「平等」に対する情熱が込められていたのではないでしょうか。

途中で出会った出稼ぎ労働者の夫婦に、大切にしていた、恋人に水着を買う為のお金をあげたのは、「富の分配」というメッセージが見えるように思います。しかしこの映画は共産主義の思想映画ではなくて、全体としては理想を夢見た男の青春映画なのだと思います。

細やかな心情の表現はアジア映画に一日の長が有る様に思いますが、「モーターサイクル・ダイアリーズ」の中にある爽やかさも、なかなかのものでした。佳作です。

追記 ( 観覧車 ) 
2016/3/30 16:07 by さくらんぼ

大津波の場合、海沿いの観覧車からの避難はどうするのでしょう。

もし地震後に数分で津波が到達するような場所に観覧車があったとしたら(実際に有るのかは知りませが)、たとえば全員降りるのに7分間かかるとして、それでは避難に間に合わない観覧車はないのでしょうか。

観覧車を緊急停止すると、上部の人は津波から助かるが、下部の人が危ない。

回転させると、助かる人選・人数が変化するだけで、やっぱり全員は助かりそうもない。

そんな場合は無いのでしょうか。

もし有ったとしたら、その瞬間、係員はどのボタンを押したらよいのでしょうか。


(  最後までお読みいただき、ありがとうございました。

更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)


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