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#ネタバレ 映画 「HOME 愛しの座敷わらし」

「HOME 愛しの座敷わらし」
部下に見捨てられると、上司のツキも落ちる
2014-10-23 06:35byさくらんぼ

( 引用している他の作品も含め、私のレビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。 )

その昔、口減らしのために、生まれてすぐに殺された子供たちがいました。

さすがに1964東京オリンピックの頃には、そんな可哀そうなことは無くなっていたでしょうが、それでも映画「ALWAYS三丁目の夕日」では、青森から集団就職で東京にやってきた六子(たぶん六人目の子供で、子だくさんの意味)は、「自分は口減らしのために東京へ来たので、もう故郷へは帰れないと」泣いていました。

ところで座敷わらしは、子どもらしくイタズラぐらいはしますが、親を恨んで、祟るのではなく、家の繁栄の守り神として、あとは静かに住みついているだけなのですね。

しかし、そんな座敷わらしたちも、親代わりの人間たちに、愛想が尽きたときには、家出することもあるらしい。

そうすると、その家のツキは落ちると言われています。

これをモチーフとしたエピソードでは、田舎に左遷された父・晃一(彼も追い出された人、ある意味、座敷わらしの記号)が、その後いろいろあって、上司と喧嘩(上司に愛想が尽きた)してしまう話がありました。

あのとき晃一の意見の方が筋が通っていたため、社長が逆に上司の方を問題児として左遷(上司のツキが落ちた)させたのです。

ところで、私はファーストフードの類もよく食べますが、あるチェーン店では、なぜか、少し前には、よく強盗に入られていました。

それから、しばらくして、そのチェーン店の1人勤務が問題になりました。

1人勤務はさぞかし大変だろうと思います。接客に、料理に、不意のトラブルに、そしてトイレに、休憩に…。

その後、そのチェーン店はどうなったのかと言えば、1人勤務改善のため、新たなるアルバイトを求人しても、なかなか人手が集まらず、やもうえず休業せざるを得ない店舗もたくさん出てきて、会社も困っている様です。

アルバイトーの人たちも、そこを敬遠し始めたのでしょうか。

部下に見捨てられると上司(会社)のツキも落ちる、のですかね。

やっぱり夕日町三丁目にある鈴木オートや、松下幸之助さんではないですが、「従業員は家族」という哲学の方が、良いようです。

ちなみに、過密都市を走る、市バスなどのワンマンカーも、かねてから私は問題だと思っています。郊外や過疎地ならともかく、運転に接客に、都会の最前線に1人で勤務では、本庁の受付係みたいに何かあっても奥からすぐに応援を呼ぶこともできず、ストレス度が過ぎるだろうと。

それから、私はパンフレットを買わないので分かりませんが、多くのカットで、この映画の背景(風景のこと)が人工絵画的なのです。

もしかしたら、あれは、映画「アバター」みたいに、CGで創造した桃源郷だったのかもしれません(違っていたら、ごめんなさい)。

そこには、ゲームソフトなどに登場する、CGでリアルに作られた人物に感じる違和感のごとく、微かな不快感、正体不明の何かが密かに進行している体の不安感、もありました。やっぱり、自然は、自然のままが良いようです。

★★★☆


(  最後までお読みいただき、ありがとうございました。

更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)


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