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#ネタバレ 映画「苺とチョコレート」
「苺とチョコレート」
1994年公開 キューバ・メキシコ・スペイン合作
教えられた二つのこと
2015-12-07 21:52 byさくらんぼ
( 引用している他の作品も含め、私のレビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。)
LGBTを扱った作品で私が一番好きなもののひとつが映画「苺とチョコレート」でした。
これは「ゲイの青年がストレートの青年に一目惚れする話」です。
私は(当時珍しかった)この映画で少なくとも二つのことを学んだような気がします。
①「ゲイの人たちの中にはストレートの人たちよりも教養もある人格者を目指している人がいる」ということ。ただでさえ偏見を持たれがちな彼らですから、一目置かれるぐらいでないと、世間様から認知してもらえないと考え、努力しているのだそうです。
そして、②もう一つは「ゲイとストレートは恋人にはなれないけれど、親友にはなれるかもしれない」ということです。
ちなみに私はストレートですが、かつて同じ会社にゲイ(と噂される)の男性がいましたし、知人には女性から男性にカミングアウトした人もいました。みんな隠しているだけで、けっこう周囲にはそんな人がいるのではないでしょうか。
でも映画「苺とチョコレート」を観たことで、今後そんな人たちが目の前に現れても、より普通にしていられるような気がしたことを覚えています。
ところで、TVドラマに、ゲイの男性が宅急便のストレートの男性に恋して告白する話がありました。ところが、やがて一つのベッドで恋人同士みたいに同棲生活を始めたのです。
もし男女が親友になれるのなら、ストレートとゲイも親友にはなれるかもしれませんが、恋人にはなれないでしょう。少なくとも今私はそう思っていますので、一つのベッドで同棲するのはどうしても違和感が残りました。
あれがスタンダード(この言葉が適切かどうかは分かりませんが)な姿だと、映画「苺とチョコレート」を知らない青少年が思ってしまわないか。それが出来ない自分はダメな奴だと自己嫌悪をしないか。しないことをゲイの人から逆に非難されないか、などと、そっちが心配になります。
LGBT問題は教材が少なく、このようなTVのコメディなどから学ぶ人も多いと思いますので、コメディと言えどもストーリーには慎重さが必要でしょう。
映画「苺とチョコレート」について、もう少し深く書きたいのですが、昔観ただけで記憶が鮮明ではありませんので、それは、またの機会ということでお許しください。
★★★★★
( 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)