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#ネタバレ 映画「ヒッチャー」
「ヒッチャー」
1985年作品
人生のたたみ方
2017/8/16 9:39 by さくらんぼ
( 引用している他の作品も含め、私のレビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。 )
稲妻のように速かった短距離選手が、そのラストランで脚を痛め、あろうことか途中棄権してしまいました。
その瞬間、我に帰った彼は、きっと絶叫したいほど悔しく、哀しかったことでしょう。
しかし何日か過ぎ、落ち着きを取り戻した頃には、たぶん自分の引退に後悔は無くなるのではないでしょうか。
「故障も実力の内」とか申します。超一流選手が全身全霊でラストランに挑み、そして「故障」したのなら、もう本人にとって思い残すことは無いはず。「故障」が未練を断ち切ってくれるのです。
スポーツだけでなく、退職など、人生にあるいろいろな舞台の最後をどのように終えるかは、誰にとっても大切な問題の一つです。
そして映画「ヒッチャー」(1985年)。
もう細部は忘れましたが、昔、TVで観て衝撃的な面白さを感じました。スピルバーグ監督の「激突」よりも。
再度観れば感想も変わるかもしれませんが、昔観たときは、ある意味「嘱託殺人の映画」だと思いました。この不条理劇で、ヒッチャーであるジョン・ライダーは「自殺志願者」なのでしょう。
でも、自分では死にきれないので、行きずりのジョンを脅しまくって反撃してもらおうとするのです。ただし相手は誰でも良いと言うわけではありません。自分と相性の良さそうな人を選ぶのです。ジョンは気にいられ、選ばれたのです。何かの映画に、愛する女性から喜んで殺される男が出てきましたが、それと似ています。
そのあたり、トム・クルーズさんの映画「コラテラル」(2004年)も連想させます。すご腕の殺し屋・トムと、彼が偶然ひろったタクシーの運転手の話です。あの作品がオマージュかどうかまでは、今の時点では良く分かりません。
★★★★★
追記 「 人生のたたみ方 」
2017/8/16 10:11 by さくらんぼ
今、ラジオからこんな歌が流れてきました。
「 川は流れて どこどこ行くの
人も流れて どこどこ行くの
そんな流れが つくころには
花として 花として 咲かせてあげたい
泣きなさい 笑いなさい
いつの日か いつの日か 花を咲かそうよ
泣きなさい 笑いなさい
いつの日か いつの日か 花を咲かそうよ … 」
( 「花~すべての人の心に花を~」 喜納昌吉作詞・作曲より抜粋 )
追記Ⅱ ( オランダのご自宅で )
2019/7/26 15:24 by さくらんぼ
元祖、一人では死ねない男、
ルトガー・ハウアー さん。
怖い中にも、親しみがありましたが、
先日、75歳で永眠されました。
ご冥福をお祈りいたします。
( 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)