#ネタバレ 映画「オスカー・ピーターソン」
2024.3.3
( 引用している他の作品も含め、私のレビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。 )
オスカー・ピーターソンは、ハイスピードの超絶技巧で、聴く者をハッピーにさせるようなピアノ弾きでした。
来日もしており、私の影響を受けた家族にもライブを観に行った者がいました。残念ながら、私は行けませんでしたが。
私は映画もジャズもクラシックも好きですが、それぞれの専門書は一冊も読んでいないと言っても良いぐらい。だから、レビューは、どれも、そのつもりで読んで欲しいですが・・・
生前のオスカー・ピーターソンは、少なくとも日本の、私が読んだ雑誌等の範囲では、正しく評価されていなかったようです。
想像するに「陽」のジャズであったためでしょうか。
ジャズ喫茶で哲学的に、求道的に、マイルスなど「陰」!?のジャズを聴くのが正当派だとしたら、ハッピーなオスカーは違った。
でも「陰陽の太極」は「陰と陽」があってのものです。
それから、オスカーには饒舌も感じさせました。
しかし、この映画にはそのあたりの思索の旅路は出て来ません。代わりに人種差別の哀しみがありました。
ところで、妻・ケリー・ピーターソンさんが後半のインタビューに登場します(予告編にもチラリと)。とても魅力的な女性で、オスカーが恋に落ちて口説いた理由が分かります。
もしかしたら、彼女はオスカーの生ける音楽、オスカーが探していた世界観そのもの、だったのかもしれませんね。
(追記) 2024.3.4 ( 練習し過ぎると飽きる )
小学生の頃、図画工作の時間に、作品展に備えての予行演習・練習みたいな授業がありました。
応募する作品を事前に一度製作してみるのです。
①しかし、作品展にはそれを応募するのではありません。②直前に再度作った別物を応募します。
図画工作が好きな私でしたから①には全力を出しましたが、②の作業の時には飽きてしまい、80%の出来栄えにしかなりませんでした。
先生は困惑していましたが、飽きたのに努力する気にはならず、優勝にも興味がありませんでしたから、しかたありません。
映画「オスカー・ピーターソン」にも練習を何度もさせられてうんざりするオスカーの話が出て来ました。
比較しては失礼になりますが、やはり、みんな同じなんだと思いました。
(追記Ⅱ) 2024.3.4 ( オスカーのピアノは第九シンフォニー )
もう一つ思い出したのは、「オスカーのピアノはベートーヴェンの第九シンフォニーだ」という話です。
共に「歓喜の歌」だからです。
( 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)