#ネタバレ 映画「炎のランナー」
「炎のランナー」
1981年作品
選手入れ替え
2020/3/13 22:18 by さくらんぼ
( 引用している他の作品も含め、私のレビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。)
もし、「東京2020」が一年延期になったとすると、「出場選手入れ替えの可能性もある」と、ワイドショーのコメンテイターが話していました。
それでなくとも、コンディションのピークを一年延長するのはとても大変なことだと思います。
なのに、もし選手入れ替えで落とされてしまったら、それこそ泣くに泣けない。
しかし、逆に考えれば、日陰の選手に脚光が当たるチャンスなわけです。
そんなことを考えたら、この映画「炎のランナー」のクライマックスを思い出してしまいました。
「 百メートルの予選が日曜日と知ってエリックは出場を辞退する。日曜は神が定めた安息日だから、走れないというのだ。
選手団長のバーケンヘッド卿(ナイジェル・ダヴェンポート)、皇太子(デイヴィッド・イエランド)、サザーランド公(ピーター・イーガン)の説得も効はなかった。アンドリューが四百メートルに出る権利をエリックに譲ると申し出る。
百メートルではハロルドが、米国のパドック(デニス・クリストファー)、ショルツ(ブラッド・デイビス)を押えて優勝。競技場近くの宿に一人残っていたサムは、ハロルドの勝利を知り感涙にむせぶ。四百メートルでは、エリックが勝利をおさめた。帰国した選手たちに、イギリス国民は惜しみない賞賛を与えるのだった。」
( ぴあ映画生活『炎のランナー』あらすじより抜粋 )
★★★★☆
追記 ( 「踏み絵」 )
2020/3/14 9:12 by さくらんぼ
白いシャツを着て海岸を走る若者の一群。
そこに流れる有名なヴァンゲリスのテーマ曲。
ふと気づくと、村人風の男二人も海岸を散策していて…。
お分かりのように、あの印象的なシーンは、「羊と羊飼い」の記号でしょう。
エリックが、「日曜は神が定めた安息日だから、走れない」という下りは、敬虔な信者である記号。
つまり、映画「炎のランナー」は、「踏み絵」を踏まなかった(試合より安息日を優先した)エリックが、神の計らいで優勝するお話だったのかもしれません。
( 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)
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