#ネタバレ TV「64(ロクヨン)」
「64(ロクヨン)」
2016年作品
昭和64年の空気感が主人公
2018/1/1 22:22 by さくらんぼ
( 引用している他の作品も含め、私のレビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。)
NHK 土曜ドラマ「64(ロクヨン)」を再放送で観ました。残念ながら、映画「 64-ロクヨン- 前編」(後編も)まだ観ていません。
TV版と映画では(もちろん原作とも)細部に違いがあることは承知の上で、とりあえずここに感想を書いておきます。映画も観ることが出来ましたら、また追記したいと思います。
もしかしたら原作者は、「昭和64年、昭和天皇・最晩年の、日本を覆った重く沈痛な空気感を、再現記録したいがために、この物語を書いた」のではないでしょうか。
誘拐の物語は、それを再現するが為の小道具にすぎない。その場を体験した者の一人として、そう感じたのです。
追記 ( 昭和64年の空気感が主人公 )
2018/1/1 22:32 by さくらんぼ
昭和64年の空気感と言っても、国民それぞれに微妙に感じ方は違うわけです。切り口は無数にあります。
その1人である私も、昭和天皇の映画「太陽」(2005年)に自分の気持ちを書きましたが(よろしければご覧ください)、まだ十分に言語化できていませんでした(無いレビューは順次掲載する予定です)。
それがドラマという形で、さらに明晰に胸に迫ってきたのです。
追記Ⅱ ( 平成とはどんな時代だったのか )
2018/1/2 9:09 by さくらんぼ
昭和は「崩御」で終わりましたが、平成は「生前退位」で終わります。
ですから、平成30年の空気感は、昭和64年のように暗いものではなく、例えて言うならば、失礼ながら「年末年始のような気分」なのかもしれません。
すでにTVなどでも「平成とはどんな時代だったのか」みたいな特番もありました。でも、本当のクライマックスはこれから訪れるのかもしれないのです。平成31年が良い年であることを、心から祈るばかりです。
「 朝鮮半島で戦争、最初の数日だけで最大30万人が犠牲―米報告書 」
( 「Record China」 配信日時:2017年10月29日(日) 11時0分 )
「 国難突破の争点どこへ?北朝鮮の核攻撃でソウル、東京で死者210万人も安倍自民は米国の軍事行動支持4割 」
( 「AERA dot」 猿田佐世2017.10.17 07:00dot )
「 …▼先日の紙面で、元米国防長官ウィリアム・ペリーさんがもどかしそうに語っていた。『私が驚くのは、実に多くの人が戦争がもたらす甚大な結果に目を向けていないことです』。もし核戦争になれば、韓国は朝鮮戦争の10倍、日本も第2次世界大戦並みの犠牲者が出るかもしれない。だからもっと真剣に外交を、との訴えである。…
▼…不可解なのは…被害想定すら政府が示さないことだ。どこかひとごとのような奇妙な危機意識が広がっている… 」
( 「朝日新聞」 2017.12.30 「天声人語」より抜粋 )
追記Ⅱ ( 二度目の誘拐 )
2018/1/2 17:39 by さくらんぼ
そう言えば、(TV版で)二度目の誘拐は、狂言でしたね。
一度目の誘拐事件の被害者の親が、一人執念で犯人を突きとめ、元刑事とも協力して、犯人に、「かつての自分と同じ、苦しみと悲しみ」を体感させるのです。
映画を観たものが昭和64年のダークを体感するがごとく。
( 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)
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