![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/109421435/rectangle_large_type_2_a91fa0acb1d8462865883c7fbf888101.png?width=1200)
#ネタバレ 映画「ALONE/アローン」
「ALONE/アローン」
2016年作品
戦場に比べれば
2018/6/20 18:04 by さくらんぼ
( 引用している他の作品も含め、私のレビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。 )
まるで(戦場版)映画「愛と青春の旅だち」のようです。
主人公は、最前線で、プロポーズの決断をするのですから。
そういう意味で、男子必見。
そう言えば砂漠って、枯山水に似てなくもありません。
お寺ではないですが、そこで思いつく事こそ真実、かも。
★★★★☆
追記 ( 女を騙してはいけない )
2018/6/21 15:14 by さくらんぼ
映画「アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場」には、長期間かけてやっと敵を仕留めるチャンスにめぐりあえたのに、それで沢山の米国民が救われるはずなのに、偶然現れた一人の異国少女の命を救うために、作戦を中止してもよいのか、という葛藤がありました。
この映画「ALONE/アローン」も、いきなり狙撃シーンから始まります。
狙撃手は結婚に悩む主人公・マイク。
そして、スコープの先で展開されているのは、
皮肉にも敵の結婚式でした。
しかし、敵が乗っているクルマの色が微妙に違いますし、敵には結婚するような息子がいたという情報もありません。だから人違いの可能性も否定できない。
そんな状況でも、「犠牲者が出ても良いから、すぐ撃て」との命令が。
しかし、どうしても引き金を引けないマイク。
もし間違いなら、最良の日が、最悪の日になってしまうし、マイクには何かトラウマもある。
悩んだあげく、彼は「嘘も方便」で司令部をうまく騙し、「チャンスを逃した」と言って狙撃を止めました。
唖然とする助手の青年。
実は、このエピソードが後を引くのです。
司令部は、マイクが嘘と独断で作戦を止めたことに、薄々気づいていたようです。
マイクのしたことは命令違反でしょう。
そのマイクが、撤収中に、地雷を踏んでしまったのです。
いや、軍隊においては、命令違反自体が、まさしく地雷を踏む行為だったのかもしれません。
マイクは無線で救出を頼みますが、どことなく司令部は冷ややかなのです。ここが一番恐ろしいエピソード。
マイクは丁寧な言葉づかいで、しかし必死に懇願します。
司令部は言葉こそ「救出しない」とは言いませんが、「地雷?、それがどうした」的な感情が伝わって来ます。
だから、はらわたをえぐられる様な、どうしようもない憤り、そして絶望と恐怖がこみあげてくるのです。
追記Ⅱ ( 戦場に比べれば )
2018/6/21 15:21 by さくらんぼ
映画を最後まで観た方は分かると思いますが、チラシに載っている「マイクが片膝をついた姿勢」は、求愛の姿勢ですね。愛する女性の前で、紳士がひざまずいている様子です。
司令部とは女の記号だったのかもしれません。
つまりマイクは、「52時間もひざまずいてプロポーズをした」のです。
追記Ⅲ ( 密会の偽装工作か )
2018/6/22 8:31 by さくらんぼ
あれは、はたして本物の結婚式だったのでしょうか。
何もない「荒野のまん中」に、クルマが走ってきて、そこで合流した者たちが、ライフルを持った男たちが警備する中、唐突に結婚式を挙げる。
冷静に考えれば、結婚式は、どこかの家で行うものではないでしょうか。
もし彼らに、「荒野のまん中で結婚式を行う風習」があるのなら、司令部は当然それを知っているはずですし。
「クルマの色も微妙に違う」「子どもはいないはず」という違和感も含め、これは「密会の偽装工作」の可能性があります。
結婚式に見せかければ、相手は戸惑い、すぐには攻撃しないだろうという。
追記Ⅳ ( 人生もギャンブルだ )
2018/6/22 15:03 by さくらんぼ
映画「カサブランカ」が、戦意高揚映画だったのなら、この映画「ALONE/アローン」は、婚意高揚映画でしょうか。
デートとは「相手を深く知るためにする行為」ですが、100%理解できるまで待っていては、いったい、いつになったら結婚できるのか。
ですから、直感も使い、どこかの時点で決断しなければなりません。
この映画「ALONE/アローン」は、テロリストの結婚式や、地雷のエピソードなどで、それを語っていたのかもしれません。
映画によると、地雷も古くなると不発弾が増えるのだそうです。
さらに、地元住民が自主的に撤去をしている場合もあり、撤去した穴には空き缶を埋めていました。
チラシの言葉、
「 一歩踏み出して死ぬか このまま死ぬかー 」。
( 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)