ネタバレ 映画「シービスケット」
「シービスケット」
2003年作品
リーダー
2004/1/31 10:17 by 未登録ユーザ さくらんぼ
( 引用している他の作品も含め、私のレビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。 )
美しく健全で、安心して誰にでも勧められる佳作である。しかも面白く後味もとてもよい。
映画が始まると何かがアップになった。カメラが退いていくと、それは自動車のフェンダーの様だった。そのパーツはただの鉄板だが、適所に取り付けらることにより泥除けという重要な役目をこなす。自動車が快適に走る事に貢献する。
次は主人公が自転車パーツの工場で働いている様子が映る。さらに自転車店のシーンでは、車のエンジンを分解してパーツを組み合わせ、思案する様子が出てくる。この辺りに「パーツ」というモチーフらしきものが観える。
やがて映画は自動車から馬の話に入る。映画は助走を終え本題に入る。リーダーの資質について語り始める。ここでも「パーツ」は出てくるが、もう機械ではない。それは生き物である馬と人間である。ただし優等生ではない。それどころか競馬の世界では葬り去られようとしている者たちだった。
しかしリーダーはその者たちの中に輝くものを見つけた。その眼力が資質のひとつである。余談だが競馬場で主人公を見初めた後に妻になる女性、彼女の眼力もなかなか凄い。そしてそれらを組み合わせ、適材適所に配置して、他の分野で使うのではなく、本道である競馬の世界でもう一度勝負するのである。
今なぜこの映画なのか。これは世界のリーダーを自認するアメリカが語る理想のリーダー論なのだろうか。
追記 ( 店員さんも見ている )
2015/11/25 17:55 by さくらんぼ
25年ぐらい前の話、地元に時計の量販店がありました。カメラやPC、その他の雑貨も売っているし、入りやすい雰囲気のお店なので、いつも賑わっていました。
私もよくウインドショッピングに行ったものです。安い時計を見ているときでも、店員さんから付きまとわれることなど皆無でした。でも、ある日、高い腕時計を買うことを決意して出かけ、ウインドウを覗いたとたん、男性店員さんが話しかけてきたのです。
ある日、旅行社へ行きました。旅行は嫌いではありませんのでパンフをもらうことは、よくあるのですが、そんな時は、挨拶もしてもらえないことが多いし、たとえ挨拶があっても、形式的なものです。でも、久しぶりに近場の温泉に行くことを決意して出かけたら、即「こちらへどうぞ!」とイスに呼ばれてしまいました。
先日、電気の量販店に行きました。お店はいつも閑散としています。みんなネットで買ってしまうのかな。ここも、いつ行っても、店員さんは挨拶をしてくれるぐらいで、付きまとわれることもありません。
でも、電気カミソリを買うことを決意して行きましたら、売り場に着くと、すぐに店員さんが説明に来ました。呼んだわけでもないのに。
そうそう、忘れてはならないのは、その昔、大型電気店でPCを見ていたときです。冬で、私は買ったばかりのコートを着ていました。そうしたら、男性店員さんが妙なくらい付きまとうのです。その日は、買う気はなかったので、あたりさわりのない商品会話だけをして店を出ましたが。
その後、トイレに入り、鏡で自分の姿を見て驚きました。着ていたやや大きめのコートが、前ボタンをはめていなかったせいで、ポケットに文庫本を入れている右側半分が、本の重みで5センチ以上下がって、非常にだらしない格好になっていたのです。それ以来、そのコートを着る時には必ず前ボタンを一つ掛けるようにしました。
私も接客をしたことがありますから分かりますが、毎日数百人のお客さんを眺めていると、良くも悪くも「要マーク」のお客さんは、瞬時に分かるようになるものです。
これ、選別する方にしてみれば、苦も無くできる当たり前のことです。でも、いざ選別される方になってみると、心を覗かれている様で、気持ちは微妙でした。
( 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)