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#ネタバレ 映画「歓喜の歌」

「歓喜の歌」
2007年作品
認知と譲歩で進展できる
2008/2/9 22:14 by 未登録ユーザ さくらんぼ

( 引用している他の作品も含め、私のレビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。 )

主任が新聞の間違い探しゲームに夢中になっていました。ほら、よく似た2枚の絵があって「違っている箇所を探しなさい」というゲームです。でも、このゲームでは違いを見つけたらおしまいです。

そしてこのモチーフは最後の、服の寸法間違いのエピソードに発展していきます。そこでは「間違いは認知し、調整する必要があるが、細部に拘ってはならない」と、教訓まで垂れてありました。

年末が舞台の映画を新年に観るのは、個人的には好きではありませんが、この作品は良かった。なかなかです。

追記Ⅲ ( リーダーに必要な匂い ) 
2015/5/28 6:57 by さくらんぼ

映画「街の灯」では、盲目の女性と知り合ったチャップリンは、女性にとって唯一の「街の灯」になりましたね。

盲目ですから、女性には街灯の灯りは見えないのですが、チャップリンの灯す「愛と言う名の灯り」だけは、ハッキリと見えたのです。

共感覚ではないでしょうが「愛」=「光」と、人間は感じるのですね。

だから、あのタイトル「街の灯」はチャップリンのことを指していたのでしょう。街灯ではなく。

そして、チャップリンが苦労してくれたせいで、女性の目が開きました。

でも、その後…チャップリンは彼女にとって、次なる希望の灯りに、なったでしょうか…

女性にとって、男性は、つねに「希望の匂い」がすることが大切なのかもしれませんね。

いや、女性だけでなく、誰にとっても、リーダーとなる人には、難局を乗り切れる、「希望の匂い」がすることが大切なのかもしれません。

私が女性にもてないのは、そのせいかも…

もし、和田アキ子さんみたいな女性が近くにいたら、私はいつも、しかられてばかり、の様な気もしますから。

でも、映画「歓喜の歌」のエンドクレジットに流れる、彼女の歌は、刺さりました。

あの歌は、昔から知っていましたが、(そんな理由で)アキ子さんから逃げていましたので、本気で聴いてはいませんでした。

でも、あの映画を観たことで、生まれて初めて、私は、あの歌を、本当の意味で聴いたのです。

今では、この歌も大好きになりました。もちろん、和田アキ子さんの歌で聴きたいです。

「 あなたに逢えてよかった

あなたには希望の匂いがする

つまづいて傷ついて泣き叫んでも

さわやかな希望の匂いがする

町は今眠りの中

あの鐘を鳴らすのはあなた

人はみな悩みの中

あの鐘を鳴らすのはあなた 」 (抜粋)

( 「あの鐘を鳴らすのはあなた」 歌:和田アキ子 )

追記Ⅴ ( 業の肯定 ) 
2015/5/28 22:33 by さくらんぼ

映画「県庁の星」では、主人公は「硬派」の公務員を代表するような男でした。そして、彼は「軟派」の民間へ出向し、「硬派」の色に染め上げようとしたのでした。

映画「歓喜の歌」では、主人公は、色恋沙汰でトラブルを起こして左遷されたり、離婚の危機だったり、ホステスの情夫から脅迫されていたり…軟派な男でした。

そして、その「軟派」な主人公が「硬派」の公務員職場を「軟派」の色に染め上げようとしたのでした。

ある意味、逆でしたね。

発想と行動が、ときに規則違反になりそうなほど、公務員としてあるまじきほどに、破壊力を発揮し、こんがらかった、難問を解に導くのです。

また、対立した二つのコーラスグループが一緒にステージに上がり、大成功を収めるというのも、そうです。

彼らは「軟派」な解を受け入れたからです。

この映画の主題はそこにありそうです。

そう言えば、立川談志さんの言葉に「落語とは人間の業の肯定である」というものがあります。

ですから、この映画には、落語の神髄、が描かれていたのかもしれません。感動の奥深さは、そこから来たのでしょう。



(  最後までお読みいただき、ありがとうございました。

更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)


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