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透明フィルム差分【同人誌】

青ざめ出奔ダッシュ

日ごとに寒さが募ってまいりますが、いかがお過ごしでしょうか。
この度新刊が刷り上がりましたので、また制作後記とあとがきのごった煮をまとめようと思います。

ド真冬にド真夏な表紙の本出してんな…

タイトル：商店街ハイローラー
ジャンル：ジャンケットバンク
　　　　（獅子神敬一+村雨礼二）
発行日：2024/12/07
印刷所：栄光
サイズ：A5
頁数：42ページ（表紙、口絵含む）
表紙：スターアートボード 19.5kg・クリアPP
　　　オフセット印刷(RGB入稿)
本文：栄光コミック
　　　オフセット印刷 スミ
オプション：透明カラー口絵
通販：とらのあな

来年（2025年）3月のHARU COMIC CITY 34内「一賭千金 4」にて頒布予定の本です。


透明カラー口絵

ここ2年位は、制作モチベーションの維持のために同人誌を作る時は何か一つギミックを入れるようにしています。

色々やってみた本たち

このインターネット社会、他人の絵はいつ見られなくなるか分からないので紙で持っておきたい。お願いだ、紙で刷ってくれ。もしくはアカウントを消さないでくれ。どこにも行くな！！！！！！！！！！！！！！に（Twitterが爆発四散してからは特に）なるんですが、「私」って「私」なので「私」の描いた絵はいつでも見れるんですよね…何故なら「私」だから…

自分の絵は別に紙にしなくてもいつでも見れるので、どうせ刷るなら立体物でしか出来ないものを作りたい。

そんな感じで今回は一番最後に透明なフィルムの口絵を挟み込み込んだ本を制作しました。

透明フィルムの表＋表4で南国に向かう二人になり
透明フィルムの裏＋本文の最終ページで帰路に着く二人になります

透明フィルムの裏表で「理想と日常の表裏一体感」が出せるかなと思って使ってみました。
獅子神さんの歩いている理想への道って、その一瞬を切り取ったら日常なんだろうな、みたいな表現です。

理想へ向かって進むのも、賭場から日常へ帰るのも、どちらも表現されていたライオクの最終ページが大好きだったので、そのオマージュです。ジャンケットバンク、本当に素敵な漫画だ…

制作過程

印刷は栄光さんにお願いしました。

栄光さんは試し刷りのサービスは行なっていないです。が、今回は白版の有無で黒のインクの透け具合がどの程度変わってくるのかを事前に確認しておきたかったため、本番の入稿前に同じ透明フィルムを使用したポストカードを注文しておきました。

左が主線のみを白版から抜いたもの
右が主線とベタを白版から抜いたもの
黒インクの遮蔽力が意外と高くて、白版が無くても下の文字が透けないという事が分かりました

同人誌の入稿時に試し刷りをしたポストカードを使った「こんな感じにしたいです」という写真見本も添付しておきました。

添付した仕様書
試し刷り時のものを使っているので、少し絵柄が違います

おかげで「黒い部分がヌキになっていますが、黒が透けるかもしれません」という確認が来た時に「添付した資料のような感じで、黒い部分がヌキになっているのは仕様なのでそのまま進めてください」とスムーズに伝達できました。ついでに「試し刷りの時はオンデマンド6色印刷で頼んでいたのを、オフセット印刷に変えても黒の透け具合は変わらないですかね？！😭」等の相談に乗ってもらえて、話が早かったです。

それもこれも製造部の方がとても丁寧に対応してくださったおかげです…
本当にありがてえ…

同じ印刷所さんで試し刷りしておくと試し刷りの時のデータと照らし合わせて確認してくださるので、それも話が早かった要因の一つでした。試し刷り、イレギュラーな仕様の時は時間とお金に余裕があったらやっておいた方が安心できる。

本文

一番描きたかったのは「どこからでも前へ進もうとする獅子神さんってかっこいいよな」というところです。なんだか2024年はずっと理想の推しを反芻する本ばかり作っています。ワンピースの本もハズビンホテルの本も。かっこいい推しが好きなんだ。

獅子神さんってかっこいいよな（事実）

どれだけ敗北しても、負ける度に前に進み続ける獅子神さんはすごくかっこいいです。敗北、惨めさ、悔しさ、嫌な経験からも何かを得て成長しようとする強かさと賢さが大好きです。
なので、そんな獅子神さんのかっこいいところを沢山描きたいなと思って本を作りました。

この見開きは、本を閉じた時に手の傷とハートの鍵が重なります

描いている最中はちょうど叶さんとのデッキャン戦が行われていたので、「死ぬな〜ッ！」と祈りながら描いていました。

もしかしたら獅子神敬一が生きている間に描ける最後の同人誌になるかもしれなかったので、理想の獅子神さん・好きな獅子神さんを全部描き切るつもりで制作しました。

結果、ジャンル内の人間からもジャンル外の人間からも「獅子神の夢女が描いたのが一目瞭然だった」と評判でした。情念が滲み出てんだ…

「かなり獅子神夢女が描いたコマですね」と言われたコマ
☺️💦

もう一つ描きたかったのは「ライオク組がお互いに世話を焼いてやってると思ってたらかわいいよな」です。こっちは性癖。妄言。幻覚。

ライオク組ってかわいいよな（幻覚）

私は村雨さんのボンボン次男BOYなところが大好きです。元々ビジュアルも性格も考え方も美しくてド理想のキャラクターではあるのですが、一番刺さるのは次男坊ムーブしてる時の村雨礼二です。この世で一番おもしれえ男で大好き。

目元にクマのある人間と性格がキツそうな人間が好みなので…
ビジュの良さが上位50名。顔面ワンヘッド入り

高学歴高収入高慢ちきの3K理系クマアリトゲトゲメガネ(ピンクのインナーカラー入り)、趣味は自宅手術、いつもつるんでいる主要ギャンブラーの中では多分唯一の勤め人かつ最年長、スマートでクールなブルー担当でありながら、純粋に実の兄貴の事が大好きな食いしん坊いやしん坊ボンボン次男BOY。こうして書き起こすと「属性大事故萌え萌え大渋滞」って感じのキャラクターなのに、それがとても自然に「村雨礼二」という人間になっているのは、原作者の田中一行先生の手腕あってのものだなと思います。キャラクターを人間にしているのか、人間をキャラクターにしているのか、分からなくなるほど魅力的に人を描かれる先生だなと思います。凄えや。

長子に愛されて育った次子の人間、自分の要求が通ると思いがち

そんな村雨さんと獅子神さんですが、この二人がお互いに「自分の方がしっかりしてる」と思ってたらチョ〜〜〜カワイ〜〜〜かもと思って描きました。幻覚です。

食事や生活面では獅子神さんの方が、対人やイレギュラーへの対応では村雨さんの方がしっかりしてたらいいなと思って描きました。幻覚です。

『耳が聞こえていても会話が噛み合わない』村雨さんが対人上手いわけないだろ！の気持ちと、『デスギャンブルにおいて１対１なら最強格』だったら対人いけるだろ…あと回想でやけに患者の人たちに懐かれてたし…の気持ちで揺れながら描いていました

ただ、しっかりしている(優れている)、しっかりしていない(劣っている)とは描きたくはなくて。あの人達は頭が良くて機転が効くので、人の挙動を見て自分のものにする素直さと素早さも描写したいと思ったので入れておきました。

小さい人に対して目線を合わせるとか
小言を引用するとか

表紙

今回は浅瀬あきさんに表紙のデザインをお願いしました！

浅瀬さんご自身もめちゃくちゃ素敵なジャンケットバンクの漫画を描かれる方で、本文と表紙イラストの内容を汲んだ素敵なデザイン案を沢山出してくださりました。

作字してくださった題字のモダン感、最高すぎる

その中でも南国のお土産商品パッケージイメージで表紙のデザインをシールっぽくする案が素敵だなと思ったので、こちらの案で進めていただきました。

かわいい〜❣️

いただいた表紙のデザインが素敵過ぎてもっとシールの要素を取り入れたいなと思ったので、表紙デザインに合わせて本文も加筆しました。しれっと獅子神の背中にシールを貼り付ける村雨先生とか。

パン祭りのシール、とりあえず剥がしてみたはいいものの置き場所に困って最終的に友人の背中に貼る

ジャンケットバンクのギャンブラーらしい手癖の悪さと男子高校生感が出せて、凄く良くなったと思います。

自分以外の方にデザインをお願いすると自分では思いつかなかった発想でアイディアを出してくださるので、頭打ちだと思っていた作品がグンと良くなってめちゃくちゃ楽しいです。

通販の在庫もまだあります。良かったら！↓

原作

このあとがきを読んでいる方はほとんどがジャンケットバンク既読勢だと思うので改めてのご案内は不要かとは思いますが、原作の第1話はこちらになります。

ジャンケットバンク第1話

ヤンジャンで連載中ですが、ジャンプ+というアプリで初回全話無料で読めます。私の好きな話は151話です。

ジャンプ+アプリのダウンロードリンク

読んだ？よし。


じゃあ、同人誌、作れるね。

🎰3月16日(東京)HARUコミ「一賭千金 4」🎰

エントリーの締切は2025年1月29日㊌23:59まで！

同人誌作るのってめちゃくちゃ楽しいから…
楽し過ぎて、私はこれから2冊目の原稿に取り掛かります👋

頑張ります✌️

2冊目もこんな感じで楽しいギミックの装丁にしたいと思っています！

進捗はブルースカイで報告しています。


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