あおさ

昭和49年生まれ。名古屋市在住。胃腸が弱い。

あおさ

昭和49年生まれ。名古屋市在住。胃腸が弱い。

最近の記事

読書メモ「Think clearly」

 良い人生のための生き方、条件など、ずっと問いが繰り返されてきたが、いつも期待はずれ。それはたった一つの原則、原理、法則を求めようとしてきたから。そうではなく、いろいろな思考法ごつまった道具箱があると良い。  文章を書くための最大の秘訣。何を書くかというアイデアは、考えている時ではなく、書いている最中に浮かぶ、ということ。この法則は、人間が行うあらゆる領域の活動にあてはまる。世界は不透明。先行きを完全に予測できる人はいない。最高の教養を身につけている人でも特定方向の数メートル

    • 読書メモ「武器としての決断思考」

       私の職業は軍事顧問。これからの日本を支える若い世代に武器を配ることが今の私の使命。武器とは、この時代に必要な教養であり、実学のこと。  優先的に身に着けるべきは「意思決定の方法」、決断するための思考法。  ディベートは意思決定のための方法である。賛成と反対はくじ引きで決める。つまり、あるテーマについて賛否両論を自分の頭の中で整理する必要がある。それがディベートの本質。  賛否を突き合わせていくことで、おのずと選ぶ道が見えてくる。そういう考え方を知らないと、往々にして好き嫌い

      • 読書メモ「バカの壁」

         温暖化について事実として言えるのは、近年地球の平均気温が年々上昇しているということ。炭酸ガスの増加云々は、あくまでもこの温暖化の原因を説明する一つの推論に過ぎない。行政がこれほど大規模に一つの科学的推論を採用してそれに基づいて何かをするというのはこれが初めてではないか。科学的推論と科学的事実は別物。全てが不確かだから何も信じるなと言っているわけではない。80%の確率で炭酸ガスと思える、という結論を持てばよい。ただしそれは推測であって真実ではない、ということが大切。科学を絶対

        • 読書メモ「武器としての交渉思考」

           社会の中で真に自由であるためには自分で自分を拘束しなければならない。  世の中を動かすには社会で力を持っている人を味方につけなければならない。  世の中を動かすにはともに戦う仲間を探さねばならない。  交渉とは前提となるルールそのものを変えていくゲームである。  孟子「恒産なければ恒心なし」経済的な安定なくして精神的な安定なし。  資本主義において、お金儲けは自分たちのやっている事業が人々に支持されているかの大きな指標。  社会貢献や他人の支援には絶対にお金が必要。  スタ

        読書メモ「Think clearly」

          読書メモ「ビジネス書ベストセラーを100冊読んで分かった成功の黄金率」

           タイトルどおりの本である。いろいろなビジネス書の論旨を比較すると、全く反対のことを言っていたり、無茶なことを言っていたり、怪しいことを言っていたりして、何がなんだか分からなくなる。それを笑おう、という楽しい本。  僕もビジネス書は結構好きでそれなりに読んできたが、読んでいるうちは、これはすごい!やってみよう!と思うが、なかなか実行できないし、実行してもそのとおりにならない。僕が怠け者ということが一番大きいのだろうが、その本の言っていることがそもそもおかしいのではないか、とい

          読書メモ「ビジネス書ベストセラーを100冊読んで分かった成功の黄金率」

          読書メモ「ブレイブストーリー」

           宮部みゆきによる異世界冒険ものということで読み始めるが、なかなか異世界に行かない。主人公を取り巻く現実世界が丁寧に描かれた後で、異世界の冒険が始まる。  読み進めるにつれて面白さが加速する。結局当初の目的とは違う結末になる。しかし、変えようとすべきは運命ではなく、自分自身だと力強く語られる。  僕自身が主人公と同じ小学生5年生だった時に夢中になったRPG。現実世界では無力な子供でもゲームの中では世界を救う勇者だ。ゲームの世界を救っても何も変わらないのか?いや、ほんの少し僕自

          読書メモ「ブレイブストーリー」

          読書メモ 小説版ハリーポッター

           映画版と小説版をそれぞれ見終わった。いずれも2度目。  小説版は後半になるにつれてどんどんボリュームが増えてくるから、映画版では省略される部分がどんどん多くなる。おかげで、映画版だけ見ていると、スネイプやダンブルドアがなぜそうしたのかが分かりにくい。一方で小説版は、物語の本筋とは関係ないエピソードが多くて、特に中盤辺りは、読んでいてかったるい部分もある。しかし、その辺を我慢して読んでいくと、そういったエピソードが人物や事件の幅になって、どんどん面白くなっていくからすごい。ラ

          読書メモ 小説版ハリーポッター

          読書メモ「非常識な成功法則【新装版】」

           北野幸伯氏のメルマガで、新年の目標を立てるのに参考にしていると紹介があったので読んでみた。  これは、いわゆる「怪しい系」テクニックを軸に書かれた本だ。  やりたいことは何か。そう問われてもあまり思いつかないでいたが、この本にあるように、まず、やりたくないことを正直にかけるだけ書く。その後で、やりたいことを書く。そんな単純なことなのに、やりたいことがどんどん出てくる。このテクニックは新年の目標を立てたり、自分の進むべき方向を考えたりするのに一生使えそうである。  そして、や

          読書メモ「非常識な成功法則【新装版】」

          読書メモ「東大首席が教える超速「7回読み」勉強法」

           改めて勉強が必要になったが、日々の暮らしの中では机に向かっての勉強の時間が取れない。読むだけなら、と手に取ってみた。  同じテキストを7回読むことで内容を頭の中に写しとるというもので、科学的な根拠に基づくものではなく、筆者自身の経験から確立された勉強法である。とはいえ、東大に入り、そこで首席になり、司法試験に受かり、財務省に採用されたという輝かしい実績に基づいている。  読書百遍意自ずから通ず、の愚直な実践であろう。  筆者は「サラサラ読み」で1冊を30分から1時間で読むの

          読書メモ「東大首席が教える超速「7回読み」勉強法」

          読書メモ「TIME OFF 働き方に“生産性”と“創造性”を取り戻す戦略的休息術」

           歴史上の人物から現代のトップランナーに至るまでの様々な言葉から、あるべき休息倫理を導き出そうという本。「あなたもこうしてみてはどうか」という提案は随所にあるが、僕には現実的にやれそうなものはあまり見当たらなかった。  とはいえ、その考え方には刺激を受けた。燃え尽き症候群にならないように、積極的にタイムオフを設定すること(仕事をしないは時間を休息とするのではなく、休息を予め設定しておく。)。  また、近い未来、AIが簡単な作業を引き受けるので、人間は新しい発想や他者への思いや

          読書メモ「TIME OFF 働き方に“生産性”と“創造性”を取り戻す戦略的休息術」

          読書メモ 浅田次郎「流人道中記」

           舞台は江戸幕末、14代家茂の時代であるが、この物語はバディもののロードムービーの最高峰の一つといっていいと思う。ムービーじゃないけど。  見習い役人の乙次郎は数え19歳の若者。この若者が破廉恥な罪を犯したとされる偉い侍の青山玄蕃を江戸から青森の北の先まで送り届ける。  若くて融通のきかない堅物の乙次郎と、洒脱で聡明な玄蕃とのコンビが、途中で様々な事件に遭遇する。見事解決できる事件もあれば、思うようにならない事件もある。やがて、乙次郎は、玄蕃が本当に罪を犯したのかと疑念を抱く

          読書メモ 浅田次郎「流人道中記」

          読書メモ「人生の優先順位を明確にする1分マインドフルネス」

           今まで何となく見聞きしていたマインドフルネス。これを分かりやすく概説した本ということで手に取った。  マインドフルネスとは何か?その効果は?やり方は?ということが平易に買いてある。一方で、なぜそうなるのかが理解できないところもあったが、分かりやすさ重視のためなのだと思う。引用元の文献が豊富に記載されているから、深めたいならそれを見てみる、ということだろう。  本当は誰かの指導を受けてマインドフルネスを実践するのが良いのだろうが、この本で、立ったままでも、歩きながらでもや

          読書メモ「人生の優先順位を明確にする1分マインドフルネス」

          読書メモ「スイッチ!」

           何かを変えようとするときにどうすれば良いか、その考え方や行動の仕方を論じた本。  人のわがまま感情を「象」、それを何とか操ろうとする理性を「象使い」、身の回りの環境を「道筋」と捉えて、わがままな象をどのように操って、あるべき道筋を進むかが語られる。  まず、理性が感情に比べてとてもちっぽけで弱々しいとしているのが面白い。ダイエットや勉強など、理性で分かっていても、感情に反対されてうまくいかないことばかりだからだ。  とても多くの実例から、①象使いに方向を教える、②象にや

          読書メモ「スイッチ!」

          読書メモ「一生頭が良くなり続ける すごい脳の使い方」

           50歳を前にして体力の衰えを感じている。同時に物覚えが悪くなりつつあり、年だから仕方ないと思っていた。これに対する福音のようならタイトルの本である。  脳の位置別、働き別にキャラ化しての楽しい解説で、特に「海馬ちゃん」がかわいい。  脳は怠け者ですぐに飽きてしまうけど、実は騙されやすい。その特性を活かし、覚えたいことが、楽しいこと大切なことだと騙してやれば、記憶に残してくれるという。騙す方法の一つとして、繰り返す、ということが挙げられていた。「こんなに何度も出てくる情報は大

          読書メモ「一生頭が良くなり続ける すごい脳の使い方」

          読書メモ「脳には妙な癖がある」

           脳学者による脳に関する話が網羅されている。読み始めると、実にさまざまな話題で、へえーとなりつつ、話題が多すぎてやや散漫な印象だった。それだけ脳の機能は多岐に渡るし、どのようにも切り取れるということだろう。  そうやって気軽に読んでいたが、ラストが近づくと次第に、自由とは何か、意思とは何か、という深遠な話に入っていき、引き込まれてしまった。  自ら熟慮して出した回答は、実は脳が反射的に出した結論に、後付けの説明をしているに過ぎないという。だから、考えるのは無駄、というのではな

          読書メモ「脳には妙な癖がある」

          読書メモ「忠直卿行状記」

           菊池寛著。徳川家康の子である結城秀康の子の松平忠直についての短編小説。  大阪の陣では真田幸村信繁を討ち取るなどの武勲を立てたが、のちに乱心し、幕府により国を追われた人物である。なぜそのようなことになったのかを探る小説である。  何といっても家康の孫だから、生まれながらの超貴種である。家中で勝負事をすれば、皆が忖度して負けてくれるし、誰も逆らわない。しかし、そのことに疑念を持ち、周りの者全てが自分に忖度していると疑った時、誰も対等に相手をしてくれないという孤独感に苛まれ、次

          読書メモ「忠直卿行状記」