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税収大幅UPの川口市、保育従事者への慰労金支給しても良いのでは?

 これまで子供は比較的罹患しにくいと思われていた新型コロナウイルスですが、デルタ株台頭による急激な感染拡大は、川口市の保育施設にも重大な影響を及ぼしています。市内の認可保育所においても、園児が感染するケースが連日といってよいほど発生し、保育施設が休園に追い込まれています。結果、保護者が数日間出社できなくなるケースもあり、「子育てと仕事の両立」どころではなく、社会全体の機能が蝕まれ始めています。特に、医療に従事している保護者が臨時休園により出勤できない場合、深刻な状態に陥っている医療体制にさらに大きな打撃を与えます。

 休園中の子供の預け先探しに大変な思いをしている保護者さんが大勢いる一方、保育士をはじめとする保育等従事者の皆さんの疲弊もピークに達しています。昨年4月に初めて緊急事態宣言が発出された際にも、保育施設は社会機能を維持させるために必要不可欠な施設として、原則開所するよう厚労省は自治体に求めてきました。

 コロナ禍以前から、全国的に保育士さんの離職率の多さは指摘されており、川口市においても保育人材の確保に苦慮してきたのは例外ではありません。そこへきてのコロナ。保育室やおもちゃの徹底した消毒作業、子供たちのソーシャルディスタンスへの配慮といった業務の煩雑さだけではなく、保育士さん自身も感染リスクと隣合わせの状態で日々保育を担ってくれています。

 これまでも本市は国費や県費を活用し、医療従事者や介護施設職員への慰労金の支給を行ってきました。しかし、社会機能の基盤を支える保育従事者への支給はありません。川口市内の保育所(認可、認可外)、幼稚園、放課後児童クラブなど広く保育にかかわる対象人数は概ね6500人ほどです。川口市では他の多くの自治体とは対照的に、税収が当初見込みを大幅に上回り、約34億円の増収となることが明らかとなっています。ぜひこうした収入分を活用していただきたいところです。

 「子育てしやすいまち」を標榜するならば、子育てを支えてくれるエッセンシャルワーカーひとりひとりに、感謝と労いの気持ちを慰労金という形であらわしていきたいものです。

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