青柳 千

あおやぎ せん。小説・エッセイ書き。 読むのも書くのも大好きなフルタイムワーママ。

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  • エッセイ

    日々のエッセイをまとめています。

  • 【小説】私なんてに、さよならを

    #創作大賞2024 #恋愛小説部門 応募作 「私なんてに、さよならを」をまとめたものです。 全5話 【あらすじ】 関西に住む大学2年生の美月みづきは、半年付き合った彼氏の浮気(未遂?)が発覚し、別れを決意する。 これまで付き合った人は、顔は良いけどダメ男ばかり。 ついつい、顔の良い人に口説かれるとふらふらとしてしまうのは、美月の過去に関係していて……。 ボランティアサークルでの家庭問題に悩む花乃ちゃんとの出会い、久しぶりの片想い。 小学校からの友だち、高校の先生、大学で仲良くなった女の子、サークルの先輩。周りの人に支えられて、過去を乗り越え、本当に大切なものを掴むまでのお話。

最近の記事

短編小説「前夜」

「なんで私の名前って"梅香"なんだっけ?三月生まれなのに」  今日の作業中に婚約者の智明に聞かれて、確かに何でだろうと思ったのだ。  冷え込みが続く二月、リビングの掃き出し窓からは、真っ赤に咲く梅が見える。疲れた体をソファに横たえながら、洗濯物を畳む母に視線を移す。  来月の入籍、その半年後の挙式に向け、今日は朝から引越しの荷詰めに追われていた。家具家電は彼が一人暮らししていたものをそのまま使って買い替えていく予定だから、主には服や日用品。それでも長年溜め込んだものを取捨

    • 夏の連続投稿チャレンジ、なんとか達成! 1個ずつは短いけど、毎日文章書くのって良いなと思いました。 なかなか難しいけど、せめて1週間に1回くらいは何かアップしたい気持ちと、新しく書き出した小説に力を入れたい気持ちがせめぎ合っています。

      • R.N「恋するウサギ」ちゃんと共に、猛暑を越える

        Hello! This is PornoGraffitti music hour “love-up station”. Stay tuned.  私の夏の定番と言ったら、これ。ポルノグラフィティの『ミュージック・アワー』  上の英語は、曲の冒頭に流れるラジオDJ風の語りです(本人ではない)。  たぶん、ポルノの夏の曲と言ったら、サウダージとか、アゲハ蝶が思い浮かぶ人が多いと思いますが、ラテン調だからそういうイメージが強いというだけで、実は夏に関する歌詞は入っていないの

        • 1年生になったら

          『ラン活』 とい言葉を知っているだろうか。  ランドセル活動の略である。  小学校に入学する約1年前から始まり、GWごろにピークを迎え、店舗や展示会を予約し、背負い比べてランドセルを選ぶというものである。  子どものランドセルを意識する年齢になるまで知らなかったが、ランドセルは受注生産である。某ショッピングセンターに並んでいるものは見本であり、そのまま持って帰れるわけではない。人気のブランドだと、3〜4月に受注が終了するデザインもあるそうだ。  入学直前に選びに行って

        • 短編小説「前夜」

        • 夏の連続投稿チャレンジ、なんとか達成! 1個ずつは短いけど、毎日文章書くのって良いなと思いました。 なかなか難しいけど、せめて1週間に1回くらいは何かアップしたい気持ちと、新しく書き出した小説に力を入れたい気持ちがせめぎ合っています。

        • R.N「恋するウサギ」ちゃんと共に、猛暑を越える

        • 1年生になったら

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          12本
        • 【小説】私なんてに、さよならを
          5本

        記事

          おしゃれ迷走期。それ私です!

           太った。ここ数ヶ月で数kg。  春から転職して、通勤時間が極端に減って、その分歩く量も減って。見るからに太った。特にお腹周り。  当然持っている服のウエストは苦しくなり、特にスカートのチャックをあげるのがしんどい。なんとなく似合ってないような気もするし、あー、服が欲しい!!  そんな今日この頃ですが、本屋で見た雑誌の表紙にどーんと書かれた特集名。 『around33に必ずやってくる「おしゃれ迷走期」の乗り切り方』  私じゃないか。目を見開いた32歳の夏。  結局

          おしゃれ迷走期。それ私です!

          ぼくがやる!

          「〇〇ちゃん、まっくろ〜!」  夏の日差しが容赦なく照りつける中、ひいひい、ふうふう言いながら自転車を漕いで保育園に向かっていると、2歳の娘が叫ぶ。  まっくろ……?日焼けのことかな。 「〇〇ちゃん、まっくろとまっしろどっちがいい?」 「まっしろ〜!」 「明日から日焼け止め塗る?」  すると、神妙な顔で頷くお姫さま。いつそんな美意識に目覚めたんだい?  翌日、日焼け止めを塗ろうとして、首に塗りにくいから髪を結ぼうね、と言うと大人しく結ばせてくれる娘。びっくり。

          ぼくがやる!

          熱い体を冷やすのは

           暑い。とにかく暑い。 容赦なく降り注ぐ、火傷しそうなくらい熱を持った日光に、げんなりとする毎日。 「おれ、暑いの好きやねん!全然暑くない!」  元気いっぱいの5歳児に、目を見張るばかりである。母ちゃんはもうダメやわ……。  こんな日々の、食後のデザートは冷たいアイスに限る。昨日、1週間分の食材を買いに出掛けて、アイス2箱を、カゴに放り込んだ。  フルーツバー16本入りと、ラムネバー10本入り、計26本。既に1人1本食べたので、残り22本。このままだと1週間保たない。

          熱い体を冷やすのは

          創作大賞2024応募締切を迎えて

           昨日の23:59が締切でしたね!  寝かしつけで寝落ちして、さっき起きて開いたらこんな画面が出てきました(これを書いている今現在、令和6年7月24日の3時48分)  これまで、小説は書いても8,000字くらいまでしか書いたことがなかったので、今回の20,000字〜の作品を書くのは初めての挑戦でした。  結果として40,000字超えまで書くことができました。  仕事と育児の間に、主にはスマホでポチポチとしていました。朝早く起きた30分にベッドの中で書いたり、そうめんを

          創作大賞2024応募締切を迎えて

          選んだことに、胸を張って

           日々の生活は、何かを選ぶことの連続だ。ご飯は何を食べるのか。どの服を着て、それにはどの靴やアクセサリーを合わせるのか。  ご飯は、メニューを先に決めるのではなく、冷蔵庫にあるものを適当に組み合わせて錬成するし、困った時の冷凍食品様々である。このコーディネートは、全く同じものを先週も着ていた気がすると思っても目を瞑る。  日々の些細な選択に、頭を悩ませている余裕がない。育児に、家事に、仕事に、追われる毎日を過ごしている。  ただ一方で、人生が大きく左右されるものを選んだ

          選んだことに、胸を張って

          「私なんてに、さよならを」 第5話(完)

          最初から  前へ  ぱりっとノリのきいたシャツに、クリーニングに出してからまだ袖を通していないスーツを身にまとい、最後に落ち着いた色のネクタイをきつめに締める。  娘さんを僕にくださいっていうのは、何だか物扱いしているようであんまり好きじゃないなと頭をよぎり、何と伝えるのが良いのか、とぐるぐる思考は巡る。  ただ、今日1番緊張しているのは美月だ。自分のわがままに付き合わせるのだから、しっかり支えないといけない。  決意を新たにしていると、準備できた〜?との声がする。

          「私なんてに、さよならを」 第5話(完)

          「私なんてに、さよならを」 第4話

          最初から  前へ  次へ  私を支えてくれた愛莉やほのか、仲野先生、侑雨ちゃんみたいに、花乃ちゃんの力になりたい。冬吾のことも頭の片隅に無いことなかったが、花乃ちゃんへの思いの方が断然勝って、私はその後も子ども食堂に通い続けた。他にもよく話す子ができてきて、花乃ちゃんも徐々に輪に入れるようになってきた。  しかしある日、ショートカットのパンツスーツの女性が凄い剣幕で入ってきた。 「すみません、うちの花乃がこちらにいると思うんですけど」  険しい表情に、怯える子どもたち

          「私なんてに、さよならを」 第4話

          「私なんてに、さよならを」 第3話

          最初から  前へ  次へ  愛莉とほのかと知り合ったのは、小学生の頃だった。  それまでは顔と名前は知ってる程度だったが、初めて同じクラスになった小学5年生の時に、典型的な体育館裏への呼び出しをいただいた。調子に乗ってるという典型的なセリフも添えて。  建物の日陰で、じめっとした地面。伸び切った雑草の先が、時折足元を撫でるのに不快感を感じるけど、それよりも目の前からの冷えた空気の方がいたたまれない。  目を三角にした愛莉と、その横でアルカイックスマイルのほのか。そして

          「私なんてに、さよならを」 第3話

          「私なんてに、さよならを」 第2話

          最初から   次へ  中学生の頃は男女6人のグループで仲が良くて、そのうちの1人が冬吾だった。グループ内の愛莉は他校に彼氏がいて、もう1人のほのかは先輩に片想い。2人とも私が冬吾を好きな気持ちを応援してくれていた。  ただ、男子たちには全然伝わらなかったようで、私はお調子者として、漫才のようなやりとりを日々繰り広げていた。  そんな中でも、毎日話しているとたまには恋バナにもなるもので、とある昼休み、理想のタイプの話になった。机を適当に持ち寄って、ご飯を食べながら話すいつ

          「私なんてに、さよならを」 第2話

          「私なんてに、さよならを」 第1話

          「ここで、新郎様から新婦様へ、サプライズのお手紙があるという事です。 では、お2人ともお立ちになって、こちらへどうぞ」  高砂の後ろに、見つめ合う形で立った僕らは、照れ臭さに笑い合う。僕は、どうにか綺麗な文字で書こうと頑張った白いシンプルな便箋を、封筒から取り出した。 「美月へ  今日という日を迎えられたことに、心から幸せを感じています。  美月がいたから、それまでの自分を変える事が、自分の気持ちを大事にすることができるようになりました。  今の自分がこうしていられる

          「私なんてに、さよならを」 第1話

          20代女子だが、職場の飲み会が好きだ

           特に若い世代には苦手だと言う人も少なくはないだろうけれど、職場の飲み会が好きだ(もちろん苦手な人は不参加でいいと思っている。念のため)。  元上司があちこちで吹聴するせいで、すっかり職場内で酒豪キャラになってしまった私だが(全然知らない人に強いらしいね!と言われる)、"お酒が"と言うよりは、"飲み会が"好きなのだ。その証拠(?)に、家では美味しいツマミを貰った時以外はほとんど飲まない。  ……嘘です。"飲み会が"好きですが、"お酒も"好きです。少し見栄をはりました。

          20代女子だが、職場の飲み会が好きだ

          まさか育児書を読んで号泣するとは思わなかった

          #読書の秋2020で、  #読書の秋2020 。この企画に参加しようとページをめくり、1番目に止まった本がこちら。  自分でできる子に育つほめ方 叱り方/島村華子著 である。  私には1歳10ヶ月になる息子がおり、最近お喋りも上手になってきて、それはまあ可愛いのだが(親バカであることは重々承知である)、同時に自己主張が激しくなってきている。いわゆるイヤイヤ期というやつに突入しつつあるのだ。  特に朝のあれもイヤ、これもイヤ、イヤ、イヤ、イヤ〜!な息子を前に、保育園に送

          まさか育児書を読んで号泣するとは思わなかった