『オオカミの家』(2018 年/チリ/スペイン語・ドイツ語/74分/)監督・撮影・アニメーション:クリストバル・レオン、ホアキン・コシーニャ
「コロニア・ディグニダ」を告発するとかそういう意図はないと思う。世界はこんなもんだみたいなダーク・ファンタジーで『ミッドサマー』の監督が何回も観たというのも頷ける。ストップモーションアニメでこの手のダーク・ファンタジーはなかったし、日本ではまず作られないであろう。最近この手のダーク・ファンタジーがブームのようだが何か理由でもあるのかな。ホラーは不安な世界だからという理由がありそうだが、ダーク・ファンタジーもホラーの延長でいいのだろうか?
でも考えてみればストップモーションアニメであるからこそこの手の映像表現が出来たのかもしれない。通常のアニメだとそれらしい告発物になってしまうかもしれない。
「コロニア・ディグニダ」をもっと知りたいのならNetflixのドキュメンタリーが良く出来ていると思う。その前に観た『コロニアの子供たち』もミステリー・ドラマとして見れば良かったのかもしれない。
【同時上映】『骨』
設定ということだから純粋なるフィクションなんだ。ただマヤ文明のような死靈の復活劇のようなアニメ。この作品を見るとレオン&コシーニャ監督たちがやりたいことが少しはわかる気がした。