百人一音(コンポーザー編)
バンドリーダーとかそのへんのジャズを。ビッグ・バンドだけじゃなくコンボ的なグループも含めて。アート・アンサンブル・オブ・シカゴを入れたかったから。
81 アート・アンサンブル・オブ・シカゴ『ラジオのように』
実際はブリジット・フォンテーヌのアルバムだと思うが彼らのコンポーザーとしての実力が産んだ傑作アルバムとも言えると思う。
82 デューク・エリントン『コットン・クラブ・ストンプ (1927-1931)』
エリントンを聴くなら古い録音のその衝撃な新しい音楽に感動すべし、とか大江健三郎が書いていたような(うろ覚え)。初期のエリントンは現在でも新しい驚きは確かにある。あまり古い録音を聴くのも大変なのだがエリントンはその苦労だけの喜びがある。
83 ギル・エヴァンス『アウト・オブ・クール』
ギル・エヴァンスはかなり好きな人で後期の『ライブ・アット・スイート・ベイジル』なんかもいいのだが、「Where Flamingos Fly」の名演があるのでこのアルバムを選んだ。それだけじゃないのだけれど。
84 カーラ・ブレイ『ヘヴィ・ハート』
カーラ・ブレイはチャーリー・ヘイデンの『リベレーション・ミュージック・オーケストラ』から大作『エスカレーター・オーバー・ザ・ヒル』あるはハル・ウィナーのトリビュート・アルバムの存在感などがある中で、このアルバムを上げるのは単に思い出あるアルバムだということに過ぎないのですが、ジャケットもカーラ姉さんらしい貫禄あるものになってます。惚れてしまう。
85 『オールド・アンド・ニュー・ドリームス』
オールド・アンド・ニュー・ドリームスはオーネット・コールマン・カルテットからオーネットが抜けてデューイ・レッドマンが加わったグループだが、本家よりも聴きやすく時間の流れがオーネットの曲も当たり前のように聴ける。「ロンリー・ウーマン」をやったアルバムもあるのだが、このアルバムが好きなのは、エド。ブラックウェルが参加しているからか?
86 高柳昌行『銀巴里セッション』
銀巴里は日本のシャンソンのメッカでセッションとタイトルにあるが、フリー・ジャズの実験的な集団「新世紀音楽研究所」はアメリカのロフト・ジャズのJCOAとかの流れなのか?高柳昌行は阿部薫とのデュオが有名だが、これはスタンダードナンバーもやっているので聴きやすいかもしれない。
87JATP 『Carnegie Hall 1949』
JATPはノーマン・グランツがジャズを普及するために集めたオールスターセッションなのだが、このアルバムはジャズの良さがわかりやすく詰まっている。それは名人芸と即興ということかJATPによってオスカー・ピータソンが紹介され(カナダのミュージシャンがアメリカに)、さらに穐吉敏子を発掘する日本ツアーなどもあったのだ。「ジャズ・メッセンジャーズ」をより大きく広げたような感じか?
88カウント・ ベイシー『THE ATOMIC MR. BASIE』
JATPで思い出したのだが、ベイシーのアルバムを探していたらとんでもないアルバムがあった。広島の原爆写真のジャケットだという。そういうのもアメリカ文化の象徴としてここに取り上げておく。音楽はベイシーだけど。
89 サン・ラ『Space Is The Place』
サン・ラ・オーケストラは体験(パフォーマンス)型ジャズかな。頭で理解しろと言っても新興宗教みたいなジャズだから。あまり深入りしないほうがいいと思う。
90 オリバー・ネルソン『ブルースの真実』
最後はまともにオリバー・ネルソンの名盤。一流のミュージシャンがオリバー・ネルソンのもとに集まっている。