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映画的には駄目だけど問題提起としてはいい映画かも。

『ブラックボックス:音声分析捜査』(フランス/2021)監督ヤン・ゴズラン 出演ピエール・ニネ/ルー・ドゥ・ラージュ/アンドレ・デュソリエ

解説/あらすじ
ヨーロピアン空港の最新型機がアルプスで墜落!乗客・乗務員316人全員の死亡が確認される。司法警察立ち合いの下、航空事故調査局の音声分析官が、フライトレコーダー、通称”ブラックボックス”を開く。いつもなら責任者のポロックに同行するのは、最も優秀なマチューだったが、天才的なあまり孤立していた彼は外されてしまう。だが、まもなくポロックが謎の失踪を遂げ、引き継いだマチューは「コックピットに男が侵入した」と記者会見で発表する。やがて乗客にイスラム過激派と思われる男がいたことが判明、マチューの分析は高く評価され、責任者として調査をまとめるよう任命される。本格的な捜査に乗り出したマチューは、被害者の一人が夫に残した事故直前の留守電を聞いて、ブラックボックスの音と違うことに愕然とする。今、マチューのキャリアと命をかけた危険な探求が始まる―。

coco映画レビュアーで満足度100%映画だったので鑑賞(今は私が評価を下げたので98%になっている)。予告編で隠蔽事故だと分かっているから面白く見れたけど、それが明らかになるのは後半で、住居不法潜入とか妻のメールを覗くとか不法コピーとか普通に考えると犯罪者だった。

エリートオタク捜査官が外されたので陰謀論に取り憑かれて事件を捜査しているようにしか思えなかった。同じ職場の妻の地位も上がったので、普通に考えれば陰謀論にはまったエリートオタクの主人公なのだ。

まあ映画の約束があり、予告編でもネタバレしているので、真犯人は明らかになるとは思ってはいたが。複雑すぎるストーリーで、かえって大雑把さが目立つフランス・ミステリーだった。最後告白動画を作っている時間があるなら、自分自身でネットにアップすればすむ話なのに、ストーリーを複雑化させている。

飛行機はポンコツだけど池に沈んだGPSでブラックボックスの本データーを探り当てるカーナビ(スマホ?)は優秀すぎる。飛行機のブラックボックスはオレンジボックスだったのを知れたのは収穫だった。

それでも企業暴露映画としてはAIによって事故る可能性がある飛行機を政府の癒着で認可するということはありそうだ。実際にハッカーの操作で問題があったという原発のニュースもあったのだ。実際にルノーという名前も出てくる(航空会社だったけど)。アメリカではこう映画はスポンサーが許さないと思うがフランスならではなのかもしれない。組合も強いし。

AI化は思ったより進んでいて、大型トラックでもの自動走行とか入っている。ただ完全にそれ任せだと大型トラックは急に止まれないので、高速とかは居眠りは出来ない。下りだとすぐ速度オーバーになるから危険なのだ。だから速度キープシステムは切っておくようにお達しが出たりする。それで大事故があったから。

完全自動化になる前にこういう事故は表沙汰にならないで進んでいくのだろうなとは思った。列車事故もAIの自動運転というのが原因というのがあった。

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