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百人一音(ピアノ編2)


11 バド・パウエル『アメイジングVol.5』

前回パウエルが抜けてしまったのでパウエルですが、パウエルはいろいろな表情があります。天才としてのパウエル、スタンダードなパウエル、晩年のパウエルとそれぞれ一枚づつ紹介したいのですが、他のピアニストもいるのでここはバド・パウエルの超有名曲「クレオパトラの夢」が入ったブルーノート盤ですね。ブルーノートには天才的なピアニストしてのVol.1とかもあって、このリリーズは全部持っていても損はないと思いますが毎日聴きたくなるのはやはり「クレオパトラの夢」なのかなと思います。


12 ソニー・クラーク『トリオ』

パウエルの影響は、その後の多くのピアニストに与えたのだと思いますが日本だけで人気だったというソニー・クラークはトリオ盤がいいと思います。『クール・ストラッティン』もいいですけど飽きますね。ジャケットを飾っとくのにはいいアルバムだと思います


13 ビル・エヴァンス『トリオ』

ピアノ・トリオと言えばビル・エヴァンスを上げないわけにはいかない。『ワルツ・フォー・デビー』の方が人気があるかな。これは「枯葉」が入っているので好きなんです。



14 ウィントン・ケリー『枯葉』

ウィントン・ケリーの「枯葉」はケリー節といわれるころころ転がすようなピアノで楽しい。ウィントン・ケリーのピアノのファンは多くて、ケリーのピアノだけを集めている友達もいた。


15 ハンプトン・ホーズ『オールナイト・セッション』

ホースかホーズか悩んでしまうのは日本に進駐軍として来たときに日本人ミュージシャンとも演奏をして「馬さん」という愛唱で親しまれていました。日本のジャズの基礎は馬さんが築いたと言ってもいいぐらいに、毎夜のようにセッションをしていたというので、当時のジャズの熱気が伝わってくる演奏だったのかと想像出来ます。


16 オスカー・ピーターソン『ウィ・ゲット・リクエスト』

オスカー・ピーターソンが日本のジャズ・ファンのリクエストを弾いたスタンダード曲集。当時の一番のテクニシャンであり、カナダではグルードと並ぶ人気国民的ピアニストでもあった。オスカー・ピーターソンのピアノは軽快で難しいことも、軽く引きこなすタイプで日本でも人気のジャズ・ピアニストだった。ベースとドラムも最高にいいベスト・ピアノ・トリオ的なアルバム。


17 穐吉敏子『孤軍 (Kogun) 』

そのオスカー・ピーターソンに見初められてアメリカ・デビューを果たしたのが穐吉敏子で、当時は着物姿でパウエルライクのピアノを弾いていたという。穐吉敏子はそういうアメリカでの苦労があって、オリジナルの和ジャズというスタイルを見出していく。このアルバムは小野田少尉のジャングルの戦いを捉えたアルバム。


18 デューク・ジョーダン『危険な関係のブルース』

ジャズと映画の関係は相性が良くマイルス『死刑台のエレベーター』とか。この曲もその頃の映画で使用されたサウンド・トラックなのか。映画はいまいちだったのか?見たことがないな(後から見たけどそれほど印象に残ってないような)。


19 エディ・コスタ『ハウス・オブ・ブルーライツ』

ちょっと趣味的なアルバムで、エディ・コスタはその独自のピアノでリーダー作は少ないけど、このアルバムはいい。ゴシック・ピアノ的な重低音がゴシック小説を感じさせるようなアルバムなのである。「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」とか甘いチョコレートのイメージではなく冷酷な貴族のヴァレンタイン伯爵というイメージ。

20 フィニアス・ニューボーン・Jr『ウィ・スリー』

これも趣味的な一枚。フィニアスのリーダー・アルバムというより、ドラマーのロイ・ヘインズのリーダー・アルバムなのだが、フィニアスのピアノが目立つ。最高のピアノ・トリオアルバムか?



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