お遍路日記 7月26日~27日「お遍路や金剛杖を雨傘に」
7月25日に出発の予定が寝坊してしまい一日ずらすことに。
7月26日、予定通り(一日ずらしたのだが)?朝4時に起きて、始発(4:34)に乗る。金剛杖を持っていくか悩むが止めることにした。外は豪雨。行く前に弘法大師の悪口を言い過ぎたか?まあ、これも旅だと覚悟を決めて傘をさして行くことに。
お遍路や金剛杖を雨傘に
東海道本線が清水から徐行運転。大雨のために前の列車が詰まっているとのこと。そして、浜松で走行不能に。どうする?とりあえず昼時だったので駅を出ることに。ネットカフェを探して待機。ようやく動いたという情報を得て、お遍路再開。この時、すでに午後3時になっていた。このまま四国までは無理かも知れぬと岡山に一泊することにした。ここが身軽な一人旅の良さだ。岡山のネットカフェ着。
7月27日晴れている。慌てて出発したのでシャツを忘れている。冷房対策のパーカーも。折り畳み傘を持っていくか悩んで、結局持っていくのだが、蝙蝠傘をさしていったのだ。無駄ばかり踏んでいる。まあ、四国だって店はあるだろうし成るようにするしかない。岡山の朝は清々しい朝だった。
お遍路に犬猿雉はお断り
マリンライナー四国行き
やばい、「世界の車窓」だ!
お遍路や御来光差す瀬戸の海
最初の句はこっち。
ご来光始発列車の瀬戸の窓
結局、七か所まいりではなく5か所まいりになった(翌日、残りの2ヶ所参拝)。3時過ぎから夕立になったので、ネットカフェ行きのバスに乗れて良かったのだけど、その前にスマホのバッテリーがもうダメな状態になってしまったので。スマホのバッテリーとの戦いでもある。あとYahoo!の地図アプリが昔のままで5ヶ所目の善通寺が逆方向にあったんで(旧善通寺跡だった)それで一時間ぐらいぐるぐる回ってしまった。善通寺が七か所まいりの中心なんで、ここから回るのがいいいいです。出来れば資料館などで地図を入手するのが安心。善通寺は総本山みたいですね。順打ちで廻ると香川は最後の方になるので、「七ヶ所まいり」も観光事業なのだろうと思います。それと逆打ちと言って四国四十八ヶ所逆から回ると呪いが叶うという映画もありました(実際は順打ちより厳しい道のりなのでご利益が大きいとか)。
最初の第71番・弥谷寺(IYADANIZI)が540段の階段があって、そこから次の寺まで一時間以上で、この二つでほとんど山登りしてない人はバテます。一時間でも上り坂の一時間なんで地図アプリは信用できない。その倍はかかる。あと一つ一つの寺がでか過ぎて参拝場所が多すぎる。最初の弥谷寺も天空の城とかあるのだけど行かなかった。
弥谷寺前の蓮池に出会った時は極楽の旅だと思っていたのが.........。
最初の階段。山門が見えるから楽勝かと思えば山岳信仰の寺で、通常時は中腹までバスが出ているのですがコロナ禍で運行停止になっていました。歩かねばならない。地元の叔母さんがスイスイ歩いて登っていく(寺関係の人だった)。
山門も立派な構え。
ありがたい観音像も。
そして地獄の煩悩108段階段。
へとへとになって上れば確かに煩悩は消える。疲れすぎて余裕がもうこの頃からなかった。最初からここはキツいです。
もたもたしてられないのですぐに第72番・曼荼羅寺に向かいます。国道をすいすい車お遍路の人たち(たぶん)追い抜いていきます。車お遍路は地獄に落ちろと煩悩が叫ぶ。饅頭屋で一休み。
ここで買ったお土産の饅頭が昼食になりエネルギーになったので、買っておいて良かった。
72番・曼荼羅寺はあまり覚えていない。すでに朦朧状態だったかも。
第73番・出釋迦寺。すぐ近くみたいに標識がありますけど実際は上り坂で一番キツかった。足が痙攣しました。
涅槃像になりたい。
足はパンパン。痙攣するというマラソンランナーの苦しみが初めてわかった。3ヶ所目でもうかなりヤバかったのですが、ここからは比較的平坦な道。距離はありますが。途中の田圃で奇妙なピンクの物体を発見!なんなんだ。後で調べたらジャンボタニシの卵で稲を枯らす要注意外来生物だとか。
第74番・甲山寺。ここもあまり印象にないというか、ほとんど休憩所と化して休んでおりました。雨が降ってきたこともある。それで日射病だけは避けられたようで。
まあ、こんな時期にお遍路する人は少ないですね。一組か二組ぐらいのカップルばかりでした(夫婦とか)。みんな車ですね。雨も上がって善通寺へ。ここはけっこう町中なんで、休憩場所は沢山ある。図書館とか?
迷い迷って第七十五番札所・善通寺。最近改修された綺麗すぎる寺でした。テーマパークのような観光地化された奈良の寺のようだと思いました。
寺内は広くて一日がかりで廻る感じですかね。足湯の場所を探したのですがわからなかった。余計な行動でもう余力もなし。スマホのバッテリーも無くなってきたので宿泊場所を探すことに。つくづく弘法大師には嫌われていると思いました。
ネットカフェのシャワーが気持ちいいこと。確かにお遍路で煩悩は消えるような清々しい気持ちにはなります。明日の予定をどうするか?途中で雨に降られ随分濡れたから、もう帰れないかと思った。最初は女子高生とかお遍路ご苦労様とかと言って冷たいトマトもってきてくれないだろうかとか車お遍路のやつは地獄に落ちろとか思っていたけど。そういう煩悩は消えました。(お遍路はつづく)