ミンガスの怒りと優しさとブルースが詰まってます
Charles Mingus『Mingus Three』(1957)
Charles Mingus - bass
Hampton Hawes - piano
Dannie Richmond - drums
チャールズ・ミンガスのピアノ・トリオといえばエリントンがピアノを弾いて、マックス・ローチの喧嘩セッションと言われた『Money Jungle』が有名ですが、ミンガスらしさではこっちも負けていない。
『The Clown』と『East Coasting』の間にこのアルバムがあるのです。ドラムはミンガスの右腕と言ってもいいダニー・リッチモンドでミンガスの意図がわかりきっている。そして、ハンプトン・ホーズが以外かもしれませんが、セッション・ピアニストとしては定評がある。ここでもミンガスの意図を汲んでアグレッシブなピアノを弾いてます。
灼熱のさなかの「サマータイム」ですね。ハンプトン・ホーズといえばブルースも上手い。このアルバムでも"Back Home Blues"と"Hamp's New Blues"のニ曲をやっている。"Hamp's New Blues"は、ハンプトン・ホーズの曲。
そして、ミンガス・トリオは激しいジャズだけではなく、ゆったりしたスタンダードなバラードも聞かせてくれます。「言い出しかねて(I Can'tGetStarted)」。ミンガスがよく演奏するエリントン・ナンバーで、ミンガスの優しいベースが聴けます。