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秋の夜長に
Julie London"Julie Is Her Name"(1955)
ジェリー・ロンドンと言えば白人美人歌手として有名だが、このアルバムはそういうことを抜きにしても名盤なのである。ジェリー・ロンドンのハスキー・ヴォイスにスタンダード・ジャズの上質さ。この時期の秋の夜長にぜひ聴いてもらいたい一枚だ。
またバックのバニー・ケッセルのギターの伴奏もいい。ベースとギターという伴奏がこのアルバムの成功の大きな要因。黒人歌手が歌うとなんとなく重くなりそうなの曲を、なんとなくBGM風に聴くことができる。ふと耳に心地好いフレーズが秋風のように入ってくる感じ。
一曲目の "Cry Me a River"があまりにも有名で、最初のバニー・ケッセルのイントロからジュリー・ロンドンのヴォーカルが川を流れる舟のように入ってくる。実に見事な演奏だ。
歌詞とは裏腹に大声で泣く感じではなくすすり泣く感じか?と思ったら説教する歌だった。
スローナンバーのかったるい曲が続くが、"'S WONDERFUL"のような軽快な曲もいい。この曲は同じようなタイプのヘレン・メリルも歌っていた印象的な曲。
でも一番好きなのは"No Moon At All"この曲の軽快さがいい。
エラも同じ曲を歌っていた。ぜんぜん違う。
アニタ・オデイもいい。聴き比べになってしまった。
オリジナルはドリス・デイのようだ。