勝手に「やどかり賞」
俳句「勝手にやどかり賞」
予選
196.夏の宵泡風呂でつくる雪だるま
この夏の酷暑を泡風呂で過ごすというアイデア。雪だるまがいいですね。しかも夏の宵で季語も立っている。
177.どくだみや雨粒あまつぶひとつ夜よるひとり
どくだみは名前があれだけど可憐な花だと思います。
154.墓じまい読経溶とけゆく蝉時雨
「墓じまいの読経溶けてゆく」と「蝉時雨」の意外性と哀感と。
101平凡に生き平凡に茄子を焼く
焼き茄子の単純だけど旨い!夏の食欲がないときでも食べたくなる。それにつきますね。
76.アロハ干すどの窓からも雲の峯
アロハの柄と雲の峰が夏らしさ演出してます。
248.抜けがらをかぞへて歩く夏の声
朝散歩しているとそういう小学生がいたりします。
201.夏の果ポポポポポポの蒸気船
どこか涼しい島に行きたくなる
大賞はジャ~ン!
196番も好きなんだけど俳句的には151番かな。
154.墓じまい読経溶とけゆく蝉時雨
短歌「勝手にやどかり賞」
196.車降り杖つく母の前を行く
優しくなれぬ炎昼だから
暑いからいらいらしてしまう気持ちと母に対する気遣いと相反してしまう気持ちが出ていると思いました
90.蓮ひらく音が聞こえた霧のなか
宇宙の果てに何か生まれる
蓮の花はほんとうに音がするといいますよね。一回でもいいから聞いてみたい。
238.雨ならばバレないように逢えるから
雷様と談合する7月
ちょっと古いですけど八代亜紀「雨の慕情」を思いだしてしまいました。
228.薄まったカルピスだけが呼び起こす
きみと学んだ数学IIB
238の世界とはまったく別ですね。「初恋の味カルピス」という懐かしの広告があったな(カルピスの歴史です)。
大賞はジャ~ン。238もいいんだけど、カルピスを飲みたくなったので228にします。
228.薄まったカルピスだけが呼び起こす
きみと学んだ数学IIB
川柳「やどかり賞」
予選。
172.次々と開く傘見送る雨宿り
川柳とは思えない抒情が美しい。
161.洗濯が終わりティッシュの花が咲く
たまにありますね。ティッシュの堕天使。
84.水遊びスマホ落として凍りつく
一瞬で、冷ややかになりました。
29.洗ったの干し忘れたよ洗濯機
今日やってしまった。外に出る服がない。
大賞はじゃ~ん。
暑い夏の句を取ろうとおもいましたけど、これは涼しげで美しかった。
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