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自選今月の俳句(2024.10)


泥蜂に眠らされて九月尽


『ファーブル昆虫記』で蜂の仲間で芋虫の神経を麻痺させたままで殺さずに生かしたまま、蜂の幼虫の餌にするというのを思い出したのである。十月になって、九月までは泥蜂のようなものに眠らせていたのではないと気付いたときには遅く、喰われてしまっているのだった。

くすんでるビニール傘に秋の雨

ビニール傘は新しいときは透明で前も見やすいのだが、数回使うとくすんできてしまう。また骨も通常の傘より弱くできているのか三回ぐらいで駄目になる。やっぱ普通に傘を買うべきなんだろうな。

蜘蛛の巣に匂い果てたり金木犀

蜘蛛の巣に落葉が絡みついていたのをイメージとして金木犀を詠んだのだが、AIに俳句に絵をつけてくれと言ったらこんな絵をつけやがって。



ぶっ飛んでいるな。この解釈は嫌いではないけれど。そう言えば最初に出来たのはこの絵のイメージだったが、句会で無得点だった。

金木犀鼻血出るほど追い込まれ 宿仮

金木犀はけっこう俳句を作っていた。

金木犀開花待ちの朝、図書館へ 宿仮
金木犀匂ひつけたし蒲団干し
金木犀詩の匂ひはて落ちるかな
金木犀ああ匂い果て塵となる

翁さえ遊女と寝れず萩散らす

芭蕉の句のパロディなのだが、AIに画像頼んだら荻が桜や梅や秋桜で荻が分からないのだった。終いにはこんな謎の絵も。

AIを操作できないのか、このAIが馬鹿なのか。

風邪を引く缶を切るおと枕元

これもAIだと缶切りで開ける絵が出来ないでパッカンと開ける缶になってしまう。缶を切るというのがAIにはイメージ出来ないのか?

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