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春の雨待ち人来たらず恋の歌

Art Pepper 『Meets the Rhythm Section』(1957年)

今日も朝から雨で元気が出ない。そんなときは、アート・ペッパーがいいかもしれない。明るすぎず陰りはあるけどラテン調で元気が出る。50年代のアート・ペッパーは繊細などこか陰りがある感じですけど、このアルバムはマイルスのリズム・セクションということもあって、相性的いいのです。マイルスがペッパー以上に陰りがあるからか、ここでのリズムセクションははち切れんばかりに張りっきています。

一曲目の「You'd be so nice to come home to」はヘレン・メリルとクリフォード・ブラウンの傑作アルバムで有名ですけど、こちらも名演です。

ペッパーのアルトを聴けばすぐに帰ってく気がします。ペッパーは麻薬で苦しんだのは、数多くのジャズ・ミュージシャンと同じでした。青年期の特有な繊細さから晩年は、麻薬依存症から脱却した力強さまで、これほど変化したミュージシャンも珍しいと思います。どっちのペッパーがいいかとジャズファンの間で争われますけど、両方ともペッパーのアルトなんですね。


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