見出し画像

高校生に心が洗われるとき

私の高校時代は「大人なんて信用できない!大人なんて嫌いだ!」感が満載の、暗黒で感情的になりやすいな学生でした。
外見に自信の無い自分に嫌気がさし、いかに靴下、鞄などの持ち物で個性を演出するか試行錯誤をしていましたが
周囲の大人からは「みんな、そのままで可愛いのに」と言われていました。当時は「なんのこっちゃ」と思っていたけど今なら何となく分かります。
若い子は何しても綺麗で尊い存在。


我が家の近くに高校があります。
高校付近を子どもを抱っこして散歩しながら、部活動の様子を眺めたり
後ろを歩く高校生たちの会話を聞いて懐かしい気持ちに浸っています。

楽器の音、歌う声、ボールの弾く音、足音、掛け声 どれもパワーが溢れていて、それらの音を聞こえてくるとワクワクし
運動や活動に打ち込む姿を見ているだけで元気が出てきます。

先日、校庭脇の歩道を散歩していた時に
校庭内の反対側からスプリントの練習をしている陸上部員の男女二人組が走ってきた。

いや〜何かに熱中してる人たちは素敵だな…

そんなことを思いながら歩いていると
走り込みが終わった二人組が、息が絶え絶えになりながらも私に向かって「こんにちは!」と声をかけてきてくれた。
走った直後なのに挨拶してくれたことに、
30代半ばの赤子を抱っこしている私はドキドキしてしまった。と、尊い…
戸惑いながら「こ、こんにちは…」と何とも味気ない返事をしてしまいました。

私が高校生の時はそんなに挨拶なんてできなかったな…
もしかしたら、ぬぼーっと校庭を見ながら歩いてる私が怪しさ満載だったのかもしれないですが…😅

雑音だってお前を作っているんだよ。
雑音はうるさいけどやっぱ聞いておかなきゃなんない時だってあるんだよ。
お前にはノイズにしか聞こえないだろうけど、
このノイズが聞こえるのって今だけだから、
あとからテープを巻き戻して聞こうと思った時には聞こえない。

恩田陸「夜のピクニック」より引用

高校生の時に読んだ 恩田陸さん「夜のピクニック」の一節が心に残っています。本は既に手放してしまっていたため、ホンシェルジュさんの記事から引用させていただきました。


今、10代で経験していることは嫌なことも嬉しいことも、自分を作り出す強い素になっている。


高校生たちの未来が明るいものになれば良いな。

次通った時は「こんにちは、頑張ってね〜」と声を掛けれる大人になりたいです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?