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頭をシースルーのコックピット状態(脳まで見えちゃう)にしてしまった魚【新考察◆提案】

「ソクラテス、ヘロドトス、デメニギス――我ら古代ギリシャ三人衆!
なに? ひとり裏切り者がいるだと?! ははっ何をバカな!!」

正解 「デメニギス」は深海魚です。

ニギス目 デメニギス科 デメニギス属
漢字で書くと
「出目似鱚」
目が出てるニギス、って意味です。
なんと日本語。
ギリシャとかぜんぜん関係ないのでした。
そもそも目出てない。きっちり収納されてる。謎な和名。

四つ目に見えますが、口の近くにあるのは鼻の穴。

「コックピット」の中に見える緑の丸いのが目で、
その近くに見える黒いのが脳だそうです。
視覚性能を極限まで上げるため、脳にピッタリ目がくっついた構造をしているという。

「管状眼(かんじょうがん)」と呼ばれる深海魚特有のその目。
いつもは上を向いています。

(例)管状眼の形がわかりやすいオピストプロクトゥス・ソレアトゥス

なぜ上を向いているのでしょう?
獲物を見つけるためです。
魚は基本的に、腹側がキラリと光を反射するようにできているのです。

それを見つけた瞬間!

デメニギスの管状眼は90度回転。
(下参考図 AからBへぐりんっ)

というか、獲物を直視したままだろうから、体のほうが90度回転。
そして獲物へ突撃!

(例)管状眼の形がわかりやすいオピストプロクトゥス・ソレアトゥス

――と、ちょいまてデメニギス
オマエ深海魚やろ。
暗闇に生きる生物ってのは、ふつー目を捨てるもんじゃい。
なんのつもりでオマエは目の性能を極限まで高めとるんじゃい???

というわけで、想像するに・・・

明るいところで暮らしていたデメニギス
暗くなってきた
じゃあ、目を強化しよう
もっと暗くなってきた
じゃあ、もっと目を強化しよう
もっともっと暗いところで暮らすようになってきた
じゃあ、もっともっともっと強化しよう
――って感じで、
ついに頭の上半分「目!」って事になってしまったんじゃないかと。

ちなみに水深200 - 600メートルの海域に生息している深海魚に、メヒカリという目が大きくなったタイプの魚がいます。
サイズは全長15~20cm程度で、デメニギス(12~15㎝ほど)より少し大きい感じ。

正式名称はアオメエソ(メヒカリは関東近辺の通称)

デメニギスはもっと深い水深400-800mが主な生息域。
ここまで深いと、もう辺りは真っ暗。

真っ暗なのに超巨大な目・・・
なんだか、コウモリの大きな耳を思い出しませんか。
ひょっとしてデメニギス、自分から何かをぼんやり発してて、それを反射した何か(高確率で獲物)をゲットしているのでは・・・?
下の動画のように「発光しているように見える頭」は、実はもともと微発光しているからライトを向けられた時の映像写りが良くてそうなる――と考えるとめっさ納得なんですが!

――以上が、私の個人的な考察です。
通説については、この動画をどうぞ。
https://www.youtube.com/watch?v=AGzPncUKIbQ

ちなみに、
ニギスは日本でふつーに食べられていて、「てんぷらにするとふわっふわで美味しい」そうです。(その名の通り、鱚(キス)に似た味なんですね。)
だから
たぶんデメニギスもふわっふわの白身で美味しいんじゃないか、と。
でも、生息域が漁のできる深度じゃないし、滅多に網にかからないし、かかっても、このようにぺっしゃんこ。

上の写真を「おいしそう」と見ますか?
それとも・・・?

(私は「美味しそう」、相方は「三枚に下ろせばちょうど寿司の…」と言いながら手でエア寿司を握ってました。)

すぺしゃるさんくす!
本文チェック+バカ話ブースト+冒頭のネタ提供:相方

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