日記 光が射してくる。
11月4日(月)
9時起床。快晴。休日。
自分で作ったプレイリストを流しながら、念入りに掃除洗濯。くるり、折坂悠太、王舟など。夏のようにカラッとした青空で、洗濯物を干しているだけで嬉しい。
北村太郎『光が射してくる』ひらく。北村太郎が北村太郎になる前の詩を読む。一九四六年。なんだかおどろおどろしい言葉でいっぱいだ。北村太郎の文章を読む。北村太郎は自分のことを「わたくし」と呼ぶ。早稲田大学で行われた現代詩についての講演会の記録が載っていて、文末の講演会の日付を見たら私が生まれる前日だった。この本が手元にあるだけで嬉しくなる。
昼食、辛ラーメン豆乳煮。『人のセックスを笑うな』サントラ聴きながらぐつぐつ煮込む(天気のいい休日のBGMにこれ以上のものはない!)。ちょっと贅沢に卵とチーズも入れてみた。とてもとても美味。辛ラーメンを煮る才能があるのかもしれない。
午後。リビングに寝っ転がって本を読む。なんとなく食べものエッセイが読みたくて、牧野伊三夫と石田千を棚から引っ張り出してきた。牧野伊三夫『かぼちゃを塩で煮る』ものすごく実用的でものすごく面白い。「カレーライスで酒を飲む」「ビジネスホテルでの調理研究」「弁当箱を新聞紙でくるむ」目次を眺めているだけでもワクワクする。名著。石田千『箸もてば』この方の文章を読んでいると、台所に立ちたくなる。決して派手ではないのだけれど、ささやかで滋味深い日々。わたしの理想かもしれない。
午後の日射しがあんまり気持ちよくて、気付いたら寝ていた。夫が帰宅して目が覚める。もう外は真っ暗だ。友人とともに広島旅行に行っていた夫、二日ぶりの再会。お土産に尾道ラーメンともみじ饅頭、お菓子をもらう。尾道で古本屋の弐拾dBに行ってきたと聞き、猛烈にうらやむ。お店の外観の写真を見せてもらう。学生帽(?)を被ったケロちゃん、味わい深い。あまりお腹が空いていないので、夕飯はサラダのみ。夜のおやつタイム、夫からのお土産を早速食べる。久々に食べるもみじ饅頭、皮まで美味しい。
久々に、家から一歩も出ずに過ごした。何もしていないけれど、すごく幸せな休日であった。私にはこういう日が必要。