日記 旅をしている間は死んでいるみたいだ。
11月17日(日)。
10時起床。曇天。休日。
掃除洗濯。Apple Musicで無印良品の店内BGMを流しながら家事をすると、すこぶる捗る。12時ごろに夫が起きてきて、昼食。昨夜、帰宅途中にパン屋の自販機で購入したチーズピザ、ベーコンエピ(今までずっとベーコンエビだと思っていた。ベーコンと海老が入ったパンだと思っていた)、カフェオレ。ベーコンエピ、ブラックペッパーがこれでもかっとかかっていて、ちょっと辛い。食後、夫はクローゼットの整理を始める。もう着ないからとオーラリーのニットをもらう。とても嬉しい。私のクローゼットは無印ユニクロPAMM、そして夫からのお下がりで構成されている。
数日前、母親とジュンク堂の古本まつりに行った。母は入店早々岩波文庫『紫禁城の黄昏』を見つけ、ものすごく喜んでいた。さらに昔から興味のあるホロコースト関連の本などをどっさりと購入していた。私はというと、武田百合子と森茉莉。武田百合子全作品『犬が星見た』を見つけて、文庫版を持っているけれど無性に欲しくなって購入した。うすい紙に包まれた古本は、なんだかぼんやり霧がかかっているように見えて、なんだかレースのカーテン越しに眺めているように思えて、私の目にはとても魅力的にうつる。そのとき買った本たち。
○武田百合子『犬が星見た』
○森茉莉『記憶の繪』
○森茉莉『贅沢貧乏のお洒落帖』
というわけで、武田百合子である。『犬が星見た』である。ロシアでの団体旅行の記録であるこの本は、ほんとうにほんとうに面白くて、永遠に読み続けていたいような気持ちになる。ページが進み、彼らの旅の終わりが近づいてくると、さみしさすら感じてしまうのだ(当の旅行者たちはすっかり旅疲れしているのだが)。買ったばかりのハードカバーを捲る。ネットやらなんやらでよく見かける、富士山荘での百合子の写真。馴染みのある文章が、なんだか新鮮に感じる。百合子と泰淳のツーショット写真が載っている。百合子は美人で、泰淳はおじさんだ。愛読している文庫版にはふせんが大量に貼ってある。かつての自分がどの場面にふせんを貼ったのかを確認したくなって、文庫版を読み返すことにする。かつての自分は食べものにまつわる場面や銭高老人が活躍(?)する場面がお気に召していた模様。少し肌寒くなってきたので、あったかいミルクティーにサマハンを入れて、ちびちびと飲みながら読む。百合子、泰淳、竹内さん、山口さん、銭高老人、旅先で出会う人びと。ページを捲ればいつでも会える。会えて嬉しい。さらにふせんが増えていく。
夕方、早めに茄子の炊き込みご飯を仕込んでおく。余った茄子の皮できんぴらも作る。夫と部屋着のまま近所のセブンイレブンへ。気付かない間に雨が降っていたようで、地面が濡れていた。箱ティッシュや牛乳などの必需品、晩のおかずやおやつなどを購入。ハンギョドンのフィギュア入りのお菓子に心惹かれるも我慢。帰宅後すぐに夕飯。茄子の炊き込みご飯、茄子の皮のきんぴら、セブンイレブンのおでん(大根、卵、ウインナー巻)、タコとブロッコリーのバジルサラダ(大好物)、ななチキ。炊飯器で加熱した茄子はとろっとろでとても美味しい。麻雀最強戦を観ながら食べる。瀬戸熊さんを応援するも、まったく手が入らず残念無念。Mリーグに運を貯めておけますように。
エイトジャム(心のなかでは関ジャムと呼んでいる)のスカパラ特集を楽しみにしていたら、放送時間が予定よりも遅れていた。睡魔に襲われつつあったので、リアルタイム視聴は諦めて後日TVerで観ることにする。私は『水琴窟』が好き。『Pride Of Lions』も好き。『そばにいて黙るとき』も好き。『国境の北、オーロラの果て』も好き。ベッドのなかで『犬が星見た』続きを少しだけ読んで、寝る。私は性格がわるい百合子が好き。