日記 茉莉が見ていた景色。
10月20日(日)
6時半起床。快晴。早番勤務。
朝食、いちごジャムのトースト、ソイラテ。映画『青い車』サントラ聴きながら出勤。永遠に今の気候がいい。
バスのなかで森茉莉『紅茶と薔薇の日々』読む。愛してやまない食べものについてイキイキと綴られた文章は、あけすけで面白くて愛おしい。でもそれだけではなくて、森茉莉の文章って美しいんだな、と思う。茉莉がかつて見ていたであろう光景が私の眼にも浮かんで、想像して、じんわりと切なくなる。かつて確かに存在していた、でも今は失われた景色。幼いころに見上げた空。父からの手紙に挟まれた白い菫の押し花。お嬢様育ちの茉莉のもとにも、戦争の暗い影は降りかかる‥‥‥。
勤務。平穏無事。楽しみにしていた『九龍ジェネリックロマンス』新刊、明日発売だった。崖っぷち状態の巨人ファンの同僚が、万が一CSを勝ち上がったとしても日本シリーズでソフトバンクにボコボコにされることが分かりきっているからつらい、と嘆いていた。そんなことないよ〜、とは言えなかった。ソフトバンク怖いよねえ、と一緒におののく。
帰宅。郵便受けに選挙券が入っていた。スマホのカレンダーに『選挙』と入力する。
夫作の夕飯。トンテキ(きのこクリームソースかけ)、トマトきゅうりサラダ、あまりもののコンビニおでん(大根、卵、牛すじ)、玉ねぎスープ。トンテキのソースがとても美味しかった。マッシュルームが高かったからと代わりに使ったエリンギが大正解。野菜が高い昨今、きのこは我らの強い味方。CSを観ながらもりもり食べる。1点リードで迎えた9回、大勢がランナーを出しながらもなんとか踏ん張って巨人薄氷の勝利。まだまだ野球が楽しめてうらやましい。弱者に楽しむ権利はない。巨人ファンの同僚によかったねのLINE。大勢、試合を盛り上げなくていいのよ!という気持ち、痛いぐらい分かる。
熱いコーヒーにマシュマロをふたつ入れてみた。なんか面白い味。たぶんもうやらない。寝る前、小学生のころ狂ったようにハマっていたロマサガ3のビューネイとの戦闘シーンのBGMを聴いて、懐かしさと格好よさに心が震えた。