2024-1-4「Papers, Please」
「Papers, Please」というゲームで遊んでいました。
もう発売されて何年も経っているゲームなので詳しい説明は省きますが、
「資本主義」と「社会主義」の悪いとこだけをとってきたような国家「アルストツカ」の、東西別の国に分断された都市「グレスティン」で……
休戦したばかりの隣国からの入国検査官をやるゲームです。
入国検査官ですから入国の許可、不許可だけでなく、逮捕すら可能になる、というような人の人生を左右するような強大な権限や重責を担っているのですが、
本人は出来高制で薄給で苦しみ、安い集合住宅に詰め込まれた家族を養うのに汲々としています。
絶大な権限と窮乏を同じ人間に与えるこの舞台設定のうまさがすごいです。
次々と追加され次々と廃止される、場当たり式に変えられる書類形式、
それに混乱させられるのは入国検査官だけではありません。
アルストツカの芝が青く見えるのか、同じように政情不安な国から逃げてくる悲壮な覚悟の人々にとっても、昨日使えた書類がもう使えなくなるというメチャクチャな施策です。
ずっと分断されてきた祖国、できれば大勢の人を通してあげたい……そういった人情も下手に発揮することはできません。
なぜなら、指名手配犯、隣国からのテロリスト、パスポートを偽造する犯罪集団、それに加えアルストツカにも反乱分子がひそみあらゆる工作をしかけてきているからです。
毎日同じ椅子に何時間も座って、同じ面倒な仕事をしているだけ……
しかしこの仕事に救われる人がいる……
同じ椅子に座りながら、色々な人間模様が体験できる、非常に地味な画面でありながら面白いゲームだと思いました。
いくつかエンディングは見たのですが、まだトゥルー? といいますか、最終日まで駆け抜けた上で無事生き抜くエンディングは見ていないのでもうすこし続けたいと思います。
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