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情報化時代と田舎暮らし――便利さを手放して見つけた心地よさ

子育てに自然環境の力を借りる

「人が簡単にできることが、自分にはできない……」

そんな軟弱な精神しか持ち合わせていなかった私は、自分の子供には同じ思いをさせたくないと考え、自然環境の力を借りようと決めました。そして、半ば本能的に田舎暮らしを始めたのです。


しかし、甘かった

田舎暮らしが甘かったことに、すぐ気づかされました。もともと軟弱な私が、自然豊かな田舎暮らしに挑戦するなんて無謀だったのです。

例えば、スーパーの商品数の少なさや、手軽に楽しめるレジャー施設の少なさ。それらは日々の生活の中で少しずつ「自由の謳歌」を削り取っていくように感じられ、次第に軟禁状態のような息苦しさへと変わっていきました。


田舎暮らしの味方、情報化時代へ

そんな不便さに我慢し続けているうちに、時代はすっかり情報化へと進んでいました。移住した当初と比べると、環境は大きく変化しています。

当時はITがほとんど普及していませんでしたが、今ではFacebookやInstagram、YouTube、Voicy、オンラインサロン、Zoomなど、家にいながら世界とつながれるツールが当たり前の存在になりました。

田舎にいながら、子育てをしつつできる仕事――その希望を叶えてくれたのがIT関係の仕事です。私にとってITは、田舎暮らしの「軟禁状態」から解放してくれる、心強い味方でした。


味方から圧力へ

当初は頼もしい味方だった情報化。しかし、今では様相が変わりつつあります。

新しい情報を常にキャッチアップしなければ競争に取り残される。接触頻度を増やし、マーケティングに活用しなければ市場が失われる。さらには、AIが出した答えに従って動くことが「生産性を上げる正解」とされる。

そんな「無言の圧力」が、いつの間にか私たちを取り巻いているのです。正直、少し息苦しさを感じることが増えてきました。


家事は「心をほぐす時間」

例えば家事。お掃除ロボットやヘルシオホットクックなど、時短に役立つ家電を「便利」と思う一方で、今ではあえて不要だと感じることがあります。

家事はただの作業ではなく、心をほぐし、自分を取り戻す時間でもあるからです。それは、人が「人である」ために必要な行いだと感じます。


情報は「ご縁」で入ってくる

また、たくさんの情報を積極的に取り入れることにも、最近は疲れを感じます。

厳選すれば良い、という話ではなく、必要な情報は自然と「ご縁」という動線で入ってくるものだと考えるようになりました。何も考えず、行き当たりばったりで出会った情報こそが、自分の人生を形づくっていく。

だから、無理に選ぼうとせず、ぼ~っとしているくらいがちょうどいいのかもしれません。


本来の「心地よさ」を忘れていない?

昨日、息子のお嫁さんから孫のお遊戯会の写真や動画をたくさん送ってもらいました。そこには、ライオン役を元気に演じる孫が映っていました。

画面越しに見る孫も愛らしく、ふわ~っと「ありがたいなぁ」と温かな感情に包まれます。

でも、ぎゅっと抱きしめる感覚とはやっぱり違います。情報として「かわいい」が届き、それを感じる喜びと、実際に触れ合って得る喜びは別物です。

どちらが良いという話ではありません。どちらもあることで、幸せにつながるのだと思います。


どっちも大事

結局、どちらも大切なのです。だからこそ、「苦しいなぁ」と感じるときは、あえて情報や便利さを削減することに、大きな意味が生まれてくるのではないでしょうか。


削減して良かったこと

何が言いたいのか、書きながら整理してみました。

  • 啓発本を読まなければいけない……という思い込みは手放します。これからも、楽しめる小説を読む時間を大切にします!

  • 最新やトレンドではなく、自分が心地よいと感じるものを選ぶのが一番。それを今まで通り、自分目線で発信していきます!

  • 便利な家電でなくても、灯油のストーブで温めるほうが美味しい!(笑)

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