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アイデアたちと「いいアイデア」

先日、『ハイコンセプト』『モチベーション3.0』の著作で有名なダニエル・ピンクさんが以下の心理学(ちょっと脳科学)研究をSNSで紹介されていたので、2015年とちょっと古めの論文ですが、乗っかっちゃいます♫

この論文を受けて、ダニエル・ピンクさんはこう仰ってます。

よいアイデアは、天からキラキラと完全な形で舞い降りてくるものではない。よいアイデアを見出す唯一の方法は、多くの(多くの)アイデアを生み出すことです。

Daniel Pink

ご紹介の論文で、創造性(この実験では発散的思考力)と実際に出したアイデア数に強い関係性があったことが示させています。また、IQはアイデアの量にも質にも関係しないことも読み取れます。

よいアイデアを出すために、いっぱいアイデアを出す。当たり前そうで、結構本質的なだなぁと感じました。創造力の全てがアイデアをいっぱい出すこと決めつけるのは早計で、そんなに単純ではないでしょうが、一因としてアイデアを多く出すということは、創造力の一部たり得るとはいえるかもしれないなぁと。

そして、そのような創造力を支える力として、勇敢さ、図太さ、レジリエンス、そして少し特異的なマインドセットが寄与していそうです。

よいアイデアを出すために、いっぱいのアイデアを出すということは、それだけ、よくない、あるいは望んでないアイデアを生み出すことを多く経験するということにもなります。「あーダメだ〜」「うまくいかん!」「また失敗っ!」。普通はそんな状況からは逃げ出したくなったり、そもそも挑戦しないことが多いかもしれない。

ただでさえいろんな世界から評価される時代。親、教師、学校、上司、職場、それだけでなくSNSなどいろんなとこで評価に晒され。その多くは、どちらかというと、ネガティブな方向に晒されることが多いかもしれない。特に、「新しい」「オリジナルの」なんて枕詞があると、ますます批判や否定の対象にもなりやすい。「あー知ってた」「何があたらしい?」「つまらない」よく見聞きするフィードバックかなと。

本質的に、脳の検知から創造力を育もうと思ったら、第三者の「新しさ」の評価以前に、まず「本人にとって」新しものの脳での合成、その繰り返しが創造力を育むためには重要となります。(詳しくは、「BRAIN DRIVEN」という本で書かせていただきました。今アマゾンプライム会員の方は、無料でお読みいだだけるっぽいです♫)評価プロセスと創造プロセスは一緒ではないし、創造する際に、一旦評価プロセス的な脳機能が不活性化することなども知られ始めています。

なので、いっぱいアイデア出せるって結構な「勇敢さ」が必要だろうなぁと思うのです。でも、アイデアを平気でいっぱい出せる人の中には、「いやいや別に勇敢に果敢にやってるわけじゃないよ。」とそんな可能性もあります。そういう人の中には、そもそも他者の評価をあまり気にしない、あるいは他者の評価に動じない、そんな脳処理に慣れている、すなわちある意味「図太い」素敵な脳処理がなされている、だなんてこともあるでしょう。

他にも、これまでアイデアをいっぱい出して、辛い思いもいっぱいしたけど、そうしてきたからこそ、いいアイデアも生まれた!そんな体験を、脳の中で、俯瞰され、それぞれの「失敗も多く辛かった記憶」でも「いいアイデアに巡り会えた記憶」が同時に脳に表現され、それらが記憶としてワイヤリングされた状態「アイデアいっぱい出すと、いいアイデアも生まれるぜ」っていう、別個の記憶が合体した記憶として形成されている人は、挫けそうになっても、いやいや大丈夫だと、折れない心、すなわち「レジリエンス」を発揮しやすいというわけです。(またいつか、レジリエンスの脳的解釈も書けたらなぁ〜。「Happy Stress」という本で書いてますが。なんだか今日は本の宣伝ばっかで、、、嫌な感じですねwたまたまですw)

ぼくなんかもですね、元々は心もメンタルも弱く、まあ拗れて中退とかもしてますが、ちょっとずつ色々経験し、かつ脳を学んで、ちょっとずつ、このレジリエンスも育まれ、そして加えて常にやっぱり意識して、心がけて、とにかくうまくいかんでも、おもろなくても、いいアイデア出なくても、色々出してみよ!っていうマインドセットは活用するようにはしてますね。ナチュラルに、自然と、ばーっと出ちゃう感じがかっこいいですが、僕なんかは全然そういう感じではなく、ばーっとアイデアでっちゃっている風を装い、実は、心内で、「とにかく色々アイデア出してみること、つまらんくても、とにかく出してみること大事やで!」とムッツリ意識して、やっていたりします。

もちろんこれが全てとは言いませんが、そうやっていたら、大手さんと多くのR&Dで未来的な構想させていただいたり、まさかのいっぱいの特許までいただいており、どちらかというと頭カチコチの、合理的人間であった過去、そして超絶ミニマリスト的な側面があったぼく(友達との温泉旅行で、手のひらサイズの巾着袋にコンタクトだけ入れて現れた事を今でも笑われます。)が、創造力の一部が、まあ少なくとも30歳くらいから成長し始めたなぁと感じます。(まだまだで、もっともっと成長しなきゃですが!)

というわけで、アイデアをいっぱい出すことは、いいアイデアを生み出す確率を高めうる。けど、それって脳的にそんな簡単じゃないけれど、ちょっと意識したりすると、育んだり、高めていけるんじゃないかなぁ〜というお話でした。(そして、今、もうもはや「創造性」だけに特化した本も書いてます!wあっ!また宣伝!ごめんなさいw)

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