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何故か部屋が綺麗そうと思われがちで勘弁。

 朝四時に目が覚めて、さすがに早すぎると五時まで粘ろうとする。でも脳みそは十分に休まっていたらしく、一度起動したらまた寝ようとはしてくれなかった。横になっておけば少しは休まるだろうと耐えて四時五〇分。考え事をするもやりたいこと、やらなきゃいけないことが次々頭に浮かんで耐えきれず起きた。

 熱を測る。36.8度。

 久しぶりに一の位が7でないことに喜びの声をひとりで上げ、ちょっと踊ってみる。今日はクリスマスパーティーだ。

 友達4人組唯一のひとり暮らしなので会場は必然的に我が家だ。料理教室に通うひとりがケーキを焼いてきてくれるらしいので集合は昼一時。それまでに微熱を言い訳に放置されまくった物たちを片付け、人を招き入れていいぐらいには掃除をしなければならない。とりあえず手当たり次第食洗機にぶち込み、ゴミ袋を片手に部屋を歩き回る。拾い終えたと思っても鼻をかんだティッシュとかが出てくる。ちゃんと鼻紙を入れる用のレジ袋をベッドの横に置いていたのに床に落ちている。謎だ。手品かもしれない。

 断捨離をしようと買っておいたハンガーラックのようなものを組み立てクローゼットの中に取り付ける。もともとあるハンガーかけに取り付けると縦長のクローゼット内に二段構えでハンガーが掛けれるようになるヤツ、だ。当然そんなことをしたら断捨離もしたくなって服の選別が始まった。でっかい紙袋ひとつ分の服が取り出される。今度売りに行こうと決意して、いったん風呂場へ。誰にも気付かれなかったと思うけど、実は風呂場に断捨離後に出たごみを袋で三つぐらい入れてた。知らなかったでしょう、へへ。

 無理しないようにとおもってのんびり休みながらやっていたこともあって時間は十一時になっていた。やばいかもしれぬと思いながら脳みそが時間の逆算を拒んでなんだか計算ができない。とりあえず急いで掃除機をかけて、クイックルワイパーもして、埃をふきふき。我が家の三大紙製品(ティッシュ、トイレットペーパー、キッチンペーパー)がないし、私はパーティーのジュース係だった。小さな窓を開け換気を祈りながら近所のドラッグストアですべてを買った。腕がもげそうだった。

 そんなこんなで無事に部屋は整い、人を招き入れてもとりあえずは無害そうな部屋にすることができた。今回は体調不良だったからこんなことになっていた、と言いたいところだけれど、気を抜くとこういう部屋を生み出しがちだ。いつでも友人を招ける部屋にしたい。好きな人が過ごして大丈夫な空間にしたい。そうじゃないところで自分は過ごしてるってことは、自分ならまぁこんぐらいでいいかと思ってしまっているってことだ。自分が一番貴賓として扱われるべきだろうて。自分なんだから。

 ピンクのミニバラが飾られた今の自室は心地良い。
 花を飾る。お茶を飲む。

 私の一番手近な守護者は私なのだった。



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