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断捨離と面会
旅行から帰ると、かみさんの断捨離熱が再燃していた。コロナ禍以来の第二波、何やら図書館から借りて読んでいたのはこれか!台所周りの細々としたものは任せるとして(場所が変わっていろいろ探す羽目になるけど)、今回処分候補となった大物は天体望遠鏡と二段ベッドの2点。確かに使ってはいない、が思い出はある。将来、子供たちの誰かが子育てで使うかもと思って取っておいたものだ。「子供たちにも聞いてみよう」とささやかな抵抗を試みると、果たして二女から「天体望遠鏡!」のLINE。それを言い訳に望遠鏡は一旦実家の蔵に仕舞うことにしたものの、家庭平和のためにゼロ回答は避けた方が良さそうなので、週末に2時間かけて埃を払いながら二段ベッドを2階から1階の和室へと移動。後はよろしくと頼んだところ、結局買い取りは難しいようで、有料での粗大ゴミ扱いとなる模様。個人差もあるだろうけれど、物への愛着に関しては概して女性の方がドライで、男性の方がセンチメンタルな気がするけどどんなもんだろう?
数日後、仕事が一区切りついたところで平日の休みを取って母の面会に。今の施設にお世話になってもうすぐ2度目の誕生日だ。当初はいろいろと抵抗もあったようだけれど、少しづつ環境に馴染んで落ち着いてきたと思っていたら、今回は妙に吹っ切れた感じで今までで一番元気だった。同席した妹が長生きの秘訣を尋ねたところ、「悪いことは忘れて、いい事だけ思い出すんだよ!」ときっぱり。元々心配性で涙もろかった(涙もろいのは今でもだけど)母に一体どんな心境の変化があったのだろう?ともかく元気なのは何よりで、義母と共に金さん銀さん(死語?)並みのダブル百歳を目指してもらうことにしよう。
今日から二十四節季の小雪、急に寒くなったせいか身近に感じられる方々の残念な訃報が続く。それをゆっくりと回想することも許さぬように、ここから先は時の経過に加速度がついて、来週師走の声を聞けば今年もアッと言う間にバタバタと過ぎていくのだろう。せめて明け方の空でも見上げて、清浄な大気の中で悠久な時の流れと新しい一日の訪れを感じる位の気持ちの余裕は持っていたいものだ。先日のビーバームーンは日一日と姿を変えて、明日迎える月は早くも下弦。