苦手ってなに?
「今日の授業、おもしろかったね!」
「えっ?」
「あ、だから今日の授業、おもしろかったよね」
「えっ?」
以前ある友人とした会話です。
私が授業についての話題を振ったのですが、その子は「えっ?」としか発しませんでした。
何か理由があるんだろうと思い、このときはそれ以上話しかけませんでしたが、あとでその子から、
「私、人の話を理解するのが苦手なんだ。でも全部分からないわけじゃないから、あおぴーの言葉も少しずつ理解したい。だから気にせず話しかけて」
といったことを言われました。
そのとき私は、その子のことが少し知れてよかった。と思うと同時に、
「苦手」という言葉が頭に残りました。
「苦手」ってマイナスなイメージが強いけれど、すべてを否定する言葉じゃないなあと。
その子も言っていましたが、「全部理解できない」わけじゃない。
「できない」と言うとそれっきりだけど、「苦手」と言うと自分で変えられる余地がある。
つまり、絶望しない。次に進むことができる。
これは、自分の「できない」ことを「苦手」と捉えるだけでなく、
他者の「できない」ことも「苦手」と捉えることができるように思います。
たとえば、誰かに嫌なことを言われたとき、
「どうしてあの人は、あんなひどいことしか言えないんだろう。なんで人を思いやることができない人なんだろう」
と思うのではなくて、
「あの人は嫌味以外のことを言うのが苦手なのかもしれない。人に優しくするのが苦手なのかもしれない」
と思うと、少し自分の心を落ち着けて、その人を見ることができるように思います。
そして、そうすることで自分の認識が変わって、少しだけほんの少しだけ、その人との関係性において絶望せずに向き合えるようになる。そう思っています。
どんな人も「できない」ことがあるのではなく、「苦手」なことがある。
だからこそ、変化できるチャンスがある。
「できない」を「苦手」にして、私自身も成長したいと思っています。
あおぴー