介護士の魅力とやりがいってなぁーんだ。(私が気づいた介護の魅力)
介護士の皆さんは、この「介護」というお仕事は何をやりがいとして続けてるんでしょうか?また、何で介護というお仕事を選んだのでしょうか?
私の知り合いには、若い時の履歴書の志望理由に「おばあちゃんが好きだから」と書いてる奴がいました。笑
もちろん、合否どちらかだったかは社会人を経験した方はお分かりでしょう?
採用でした。笑
管理者のや新任職員の指導をしてきた経験や、社会経験をしてきた今の自分が思う事は、よくあの志望理由で採用だったのは奇跡じゃないかと思っています。笑
脱線しましたが、面接ではなく、職員同士のコミュニケーションの場でよく聞く志望理由は「家族に介護(看護師)をしてる人がいたから」「介護の高校や専門学校を勧められて入り、その流れで就職した」「介護は安定しているから」が私がこれまで聞いてきたより多い本当の志望理由でした。
そういった多種多様な理由で介護の世界に入ってくれ、何をやりがいにするのか。主観な意見や偏見で綴りたいと思います。
まず、私がなぜここまで介護をしてきたか•••
今の私の考えでは、今の自分の能力で介護が1番安定して稼げるからです。ただそれだけです。良い言い方をすれば、これまでの経験で自分の能力が1番輝ける場所だから?になるのかな。
しかし、1番私が介護士として輝いていた時の介護の魅力は落ち着かない高齢者も自分の扱い方で落ち着いてくれることができるから、レクリエーションやコミュニケーションをする事で笑顔をもらえるのが、すごく嬉しかったからでした。
今の自分からするとクエッションマークが出ます。けど、そんな自分にまた戻りたいとも思います。
そんなやりがいが私をここまで介護の世界にいさせてくれました。帰宅願望がある人、食事を食べない人、暴力行為がある人、興奮して徘徊がひどくなる人。入浴拒否な人、トイレ拒否な人。認知症を患っていれば、そういった周辺症状がひどい方がいます。それを扱えることが私の欲求を満たしてくれていたんだと思います。
そういった事が魅力になるきっかけが、初めて介護を勤めた会社にありました。
今でも敵わないなと思うおばちゃん介護士Kさんとその施設の利用者のTさんです。
Tさんは、重度なアルツハイマー型認知症を患っており、トイレの場所も分からない、家族の名前も分からない、昨日の事も昔のことも。しかし、身体は歩行もでき自力で食事も召し上がられます。落ち着かなく、興奮している時は顔つきが厳しくなる方でした。しかし、落ち着いてる時は変顔をしたり、小さい動きの踊りをしたりと笑顔が可愛いおばあちゃんでした。また、タオルを畳むなど一つの単純作業を集中して永遠にしようとされる特徴もありましま。
介護士Kさんは、私にTさんを扱えるようになったらすごいよ。私しかトイレに連れて行けないとよく言われていました。私は、根拠もなくやってやろうとやる気にみた溢れました。
現実Kさん以外の介護士では、トイレに連れて行けず、歩く後ろ姿からでも尿取りパット内に排尿で膨らみが分かる程でした。Kさん以外の介護士は、トイレや居室でパット交換をする事で排泄ケアをしていました。トイレに入る事でさえもTさんは、難しい方でした。
私は介護士Kさんにかわいがってもらえてたのもあり、よくTさんの事を教えてくれました。「今顔つき変わったの分かる?」「あの表情、廊下を歩き回ってたでしょう」「ただ一緒に歩くんじゃなくて手をつなぎなさい」「あの介護士みたいに無理やりしたらダメよ」「一緒に洗濯物を畳みなさい」などTさんの表情の変化や関係性が良くなる事を私によく教えてくれていました。
しかし、未経験から介護の世界に入り、私も最初は認知症の事もわからず仕事をしてる事もあり、意味を理解していませんでした。
とりあえず、言われた事はそのままやり、日頃から手を繋いで歩く事や一緒に洗濯物を干したり畳んだり、一緒の時間を共有した事で、トイレまで連れていけるようになりました。ですが、そこから中々トイレに座ってくれないのです。トイレの中に手を繋いで入ってもTさんは、すぐに便器を見たらすぐに出ていってしまいます。
介護士Kさんからアドバイスをもらえました。Tさんは恥ずかしがり屋だから恥ずかしがらないようにすればいいのよと。わけがわかりません。笑
そして、便座に視線を行かせず便座の前に立たせてトイレの紙をまるごと渡しなさいと。
Tさんが食堂の席を立ちました。すぐに手を繋ぎ、トイレまでの道のりは、くだらない世間話をします。トイレのドアを開け、便座が視線に入らないお花に視線を持って行き、便座の前まで手を繋ぎながら歩きます。そして、トイレットペーパーを渡すと急にTさんは、トイレットペーパーを切り畳むのに集中してしまいました。今だ!と思った私は、ズボンとパンツを下ろし「座りましょうか」の声掛けをすると、Tさんは便座を見て座って排尿をしたのです。初めてトイレ誘導の成功!そして、介護士Kさんだけができる事だったのが私も加わる事ができました。
Kさんいわく、TさんはTさんに好かれないと扱えない、そして、Tさんは嫌な事をする顔の人は覚えているとの事ま教えてくれていました。
それから時間が過ぎ、Tさんが好きな介護士と嫌い?苦手な介護士を話し掛け方や表情で分かる事が出来るようになりました。それは、介護士KさんがTさんの事を私に良い意味でしつこく教えてくれていたからです。
そんな経験をした私が最初に感じた介護の魅力が高齢者を扱えるようになる楽しさでした。その時の達成感やKさんに認めてもらえたたいう承認欲求が満たされ、私はこの成功体験を魅力に感じるようになりました。
そして、その経験が私にとって介護の大切な事でもあったと今でも思います。また、介護の魅力ややりがいではないのかなと思います。
介護にとって1番大切な事は、高齢者との信頼関係です。信頼という言葉は目に見えないもので、私は好きな言葉ではありません。しかし、よりよい関係性の構築は、介護士にとって武器になり、仕事量が減り仕事の効率を上げてくれるものになります。
そして、その時の私は言葉を知らず説明できませんでしたが、経験した私はこれからの介護士にこう説明しています。
関係性の構築に必要な事は、その人を知る事です。知る為には、アセスメントシートやご家族からのお話で情報を得れます。その人が持ってる病気や薬情の副作用まで覚えておくと役に立ちます。お話ができる方であれば、実際にコミュニケーションをして、表情を読み取り、何が好きか嫌いか、どんな特徴があるか、どんな事で笑顔になるのか知る事。そして、色んな職種の人や考えを持ってる人と意見交換をして引き出しをいくつも作りアプローチしてみる事。成功例や失敗例を作ることで、その人をより知る事ができます。そして、命に関わる事以外は、無理やりしてはいけない事。
それを介護士Kさんから学び、介護のやりがいだと思い今まで仕事をし続ける事ができています。
私が介護を志望した理由は、知り合いから「これから介護がくる」高校も普通科で大学も家庭の事情で諦めていた私は、たったそれだけの言葉に魅力を感じて何も知らない介護という世界に入りました。
そんな私の面接時の志望理由は「おばあちゃんっ子だから」です。笑
そんな私でもこの介護の魅力のおかげで勉強し、責任ある立場も経験できました。
そして、介護の魅力ややりがいは、人との信頼関係を作れる事。そして、介護士にしか出さない表情を引き出せる事だと思います。もっと簡単に言えば、認知症の高齢者を扱える事、笑顔を引き出せる事だと思います。言葉は、悪いですね。笑
最後に、介護士を職業として様々な理由で介護の世界に入り、様々な理由で介護という職業を続けられていると思います。そこに共通する事は、こういった事で知的好奇心が満たせる職業だからではないのかと私は最近おもいます。そして、それを人材育成に生かせるか、それをその施設の魅力として売り出し、いい人材確保に繋げる事ができるのではと思います。
そんな私の介護の魅力や考えでした。