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ひとりひとりの保育場所!


 ひとりひとりを大切にする保育とは?


ひとりひとりの子どもがいる保育現場の中で保育者は何を大切にするべきか?を考えてみます。



◯ひとりひとりとは?


参考書に書かれてある年齢別の記載が、全ての子どもに同じ時期に同じように当てはまるものではないことを理解して欲しいということです。

◯歳は◯歳だからこれができて当たり前と決めつけるものではなく、その子その子にあった個別の目標を設定しながら、それを踏まえクラス運営の中でその子が輝ける場所をその子どものことを理解して、一緒に見つけることを意図的に行うことがひとりひとりを大切にする保育につながります。

園生活はどうしても集団として活動することが多くなるのですが、そんな中だからこそ、ひとりひとりを丁寧に見るってことを大切にしていくことが本来の保育環境になります。


◯今日の活動を


例えば、
今日の活動は散歩にしようと決めて挑んだところ、

散歩に行く場面で、子どもの中に

「なんか気分が乗らない!」

「行きたくない!」

って子がいたとします。

その子を一人おいて行くこともできない、かといって、散歩をやめるというのも他の子が楽しみにしているから困る。

という場面があるとします。

そんな時には気が乗らない子どもの声を聞いてあげるのです。

その子にまず寄り添って気持ちを聞いてみるのです。

(ここは本当にただ聞くだけでいいんです。)

子どもは気持ちを聞いてもらえたことで次への活動へ無理なく向かうことっていうのは良くあることなんです。

「どうしよう、どうしよう!」

とあたふたする前に立ち止まる勇気を持ち、

「そうか!!嫌か!?」

と一旦、その子の気持ちを受け入れて、

それは何でだろうか?
を探るのです!

気持ちに寄り添い、考えていくことが近道な場合も多いのです。


◯気持ちを聞くだけでなく、

気持ちを聞いてもらうだけで
気持ちが変わる場合もありますが、

もう少し踏み込んでみましょう!

気持ちを聞いたあと、その子の興味関心から、声のかけ方を変えてみるのです。

例えば、
「昨日、散歩で赤い花があったよね、あの赤い花の下にバッタがおったじゃろ、今日もおるかな?
どう見に行ってみる!!」

など虫の好きな子だったら気持ちも変わり、

「散歩にいこうかなぁ?」
となることも?

さらにはそれを聞いていた他の子ども達も

「そうだバッタ見つけに一緒に行こうよ!」

ってひとつの目的へ一緒に向かうという仲間意識が芽生えることもあるのです。


◯ひとりひとりをみる!

これがひとりひとりを見るということで

日頃から子どもたちの興味や関心を知っている。

Aくんは虫が好きな子だなぁ。
BちゃんはCちゃんと一緒にあそぶのが好きだなぁ。
Dくんは一歩あとから参加してくるなぁ。
など、

ひとりひとりにあった環境を把握している。(日頃からひとりひとりをよく見ている。)

そのことで全体も見えてくるわけです。そんな保育を意識することがひとりひとりを大切にする保育となり、子どもの〚主体性〛獲得へと繋がっていくのです。


◯子どもを知る能力?

ひとりひとりを大切にする保育から子どもが自ら主体性の獲得になるようにつなげていく、この主体性とは?
(主体性についてくわしくはあらためて書きます。)
簡単にいうと自分の意志で行動を決めて遊ぶこと!

主体性を伴った遊びをする子どもへは手出し口出しは少ない方が良いのですが、保育者は何もしないわけではなく、認める声がけ、励ます声がけをすることは必ず必要となります。

保育は進化・変化し続けています。常に今の状況を理解するためにありとあらゆる事柄を学ぶ姿勢を持ち子どもの理解に努めるのです。

子どもの目線で見て、そこの時間、そこの場所で保育が違ってくることを分かろうとする。

子どもが今、何を見つめて何を感じているのかを保育者も感じとろうとする。

そんな能力が大事になるのです。


◯保育者の役割


家庭や地域ではできないことが多くなっているこの時代、園こそがそこを担い、

多様な動きのできる環境(知ることを追求する、走り回る、チャレンジしたくなる、などの活動を保障する場所!)を常に作っていくことがとても重要になり、

子どもの探索活動が十分できる環境を整え、

全身を使って遊びこめるように保育者が考え、準備することが子どもを取り巻く世界に求められているのです。

そして、ひとりひとりに目を向け、知ろうとする態度とひとりひとりが進もうとする方向をサポートできる保育のスキルをアップデートすることが必要なのです。

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