第八十四回 秋寅寄席
地方はホール落語が主体で、寄席というものがあまりありません。けれども、一番身近な隣町で、既に80回を超える定例の寄席が開催されているらしい!行かねば!
でも毎回ガッツリ仕事の金曜夜なのねん (´;ω;`)
行けなくてずっと悔しい思いをしていたのですが、この度、最終手段である「有給休暇」を取得して行くことにしました!地元の寄席というものの空気をどうしても体験したかったので…。
場所は丸亀駅からほど近い「秋寅の館」です。大正から昭和にかけて建てられたという、古い商家です。まさに寄席にぴったりな趣のある建物。
商店街の休憩所として機能しているので何度か行ったことはあるんですけど、中の座敷まで上がるのは初めてでした。いや~ほんとにこのレトロな雰囲気がたまりません。ここでプロ2席・アマ2席の噺が聴ける!
口福亭ポトフさん『宗論』
その個性的な高座名が去年くらいから地元に登場して目を引いていたのですが、やはり落語を始めて間もないのだそうです。それにしては堂々とした話しぶりで、かつフレッシュさに溢れる高座でした。
笑福亭智之介さん『犬の目』
ずっとこの秋寅寄席に出演し続けておられる智之介さん。最初の一席はシュールで愉快なこの噺。落語ならではのストーリーですよね。
つる家白扇さん『猿後家』
本業はうどん屋さんの白扇さん。マクラでも香川県人しかわからないうどんトークが炸裂して爆笑を誘います。ネタは「猿後家」でこれまたおかみさんとのやり取りが面白い。楽しませて頂きました。
笑福亭智之介さん『幾代餅』
聴いてみたかった噺です!ストーリー的に場面転換が多いですが、智之介さんは見台と小拍子を使わずに、笑いの入るトークで上手に場面を繋いでいきます。凄いですね。ハッピーエンドで爽やかな気持ちになれました。
お客さんは私を含めて20人ほどでいっぱいでした。こういう小さな空間で落語を聴いたのは初めてだったので、昔好きだった小劇場演劇のような「演者と客の近さ」や「一体感」が蘇ってくるようで興奮しましたね。
まだまだなんにも落語を知らないな自分は。
そう思わせてくれた秋寅寄席でした。
帰りのお見送りで席亭の白鷺亭楽笑さんに挨拶して、出演者の方々とも記念撮影をさせて頂きました(若干ブレててすみません)。左からポトフさん、智之介さん、白扇さんです。ありがとうございました!
商店街の中の小さなスペースの寄席ですし、これはまさに憧れである「ふらっと来れる場所」が実現されてるなと思いました。個人的には仕事の関係で休みを取らなきゃ来れないのがやっぱり悔しいですが…(^_^;)
で、せっかく休みを取って来たので、お開きの後はずっと行きたかった近くの焼肉屋さんに飛び込んだりして…。
こちらでも「生」を楽しませて頂きました。
最後にサワーを頼んだから、こんなのが出てきた!
「一期一会」を大切に。行きたい時には行っておけ、会いたい人には会っておけ、たとえ有給取ってでもということでしょうか…。
秋寅寄席、また行きます!