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「コマ割り」の素晴らしさについて改めて考えてみてほしい。

これからマンガを描いてみたい人のために、前回、前々回の記事で
4コママンガの4コママンガの作り方や、キャラクターから
物語を作る方法を紹介してきました。

今回は、コマ割りについて紹介します!

4コマ漫画の作り方についてはコチラ↓

キャラクターから物語を作る方法はコチラ↓



漫画とは、紙の本で読むことが当たり前だったのですが、
最近はPCやスマホで読むことが多くなってきました。

携帯電話での配信が始まったころ、小さな画面でも
読みやすいように、一コマ一コマ切り取って
コマ送りで読むことができる方法が生まれました。

最近はスマホでマンガを読む人が多いので、
縦スクロールでスルスルと読める漫画が人気のようです。

ですので、これからマンガを描き始める人にとって、
1ページの中で様々な大きさ、形に区切られた従来の
コマ割りというものは、あまり覚える必要がないの
かもしれません。

紙で読む場合であっても、スマホで読む場合であっても、
大事なのはキャラクターであり、物語の内容です。
「伝えやすさ」と「読みやすさ」を重視するのであれば、
少々複雑なコマ割りは、邪魔になるのかもしれません。

しかし…

私は、昔ながらの、少々複雑なコマ割りというものが大好きなんです!

一般的に1ページに7コマ~8コマ程度が限界、と言われているようですが
私は10コマだったり11コマだったりと細かく割るのが好きです。

それでいてどうやって「読みやすい」ページを作るか…
ということに挑戦することに意義がある…?
のかどうかはわかりませんが、
問題は、何をもって「読みやすい」とするかです。
4コマしかないページであっても、
とても読みにくい漫画も存在します。
10コマ以上詰め込んでいても、とても引き込まれる
漫画も、もちろんあるのです。
なので、単純に「コマは7コマまで」とか
「読みやすいように4分割した方がいい」
とかは言えない、と私は思うのです。

コマ割りとは、ただ単にページを分割するという
役目…だけではありません。
映画等の「絵コンテ」とは全く違うものです。
「読みにくいな」と感じる漫画とは、
「絵コンテ」のようなのです。

もちろん、4コママンガでもいいのですが、
4コママンガでは、伝えきれない物語…というものが
あります。
日常のささいなことや、ちょっとクスっと笑える話、
ちょっとほんわか、じーんとした出来事を描くコミックエッセイ
で、あれば4コマで充分有効です。

でも、ただ出来事を伝えるだけでは飽き足らなく
なったら…
もっと、状況以外にも伝えたいことがあるのなら…
自分さえも気づかなかった気持ちを表現したくなったら…
もっと深い「心」の動きを重視したくなったら…

ぜひ、コマ割りに挑戦してみてほしいのです。

読みにくくなってしまっては、もちろんもったいなので
ダメなのですが、
ちょっとだけ複雑にコマを変形させることで
ぐんとドラマチックになります!

コマ割りがはじめての人のために、
初心者でもわかりやすい「コマ割りの方法」を載せておきます!
良かったら参考にしてみてください。
(20年くらい前に描いたテキストですので絵や内容がいろいろ古臭いことはご了承ください)

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「漫画ってすごいなぁ」
としみじみ思うのは、やっぱり「コマ割り」というものが
存在するからです。
だって、映画、小説、演劇…と数ある物語の表現方法の中で、
「コマ割り」が存在するのは「漫画」だけなのです。
だから、スマホで漫画を読む時代であっても、
私はこの文化を守りたい…!(と、またオオゲサなのですが…)

私が生まれるずっとずっと昔の時代の漫画というものは、
長編のストーリー漫画であっても、
4コママンガの延長で、ずーっと同じ大きさ、形のコマが
並んでいて、しかもずべて同じカメラワークです。
昔の漫画というものを読んでみると、
現在の私たちにとっては、とっても読みにくいものに
感じます。
(「のらくろ」とか「赤堂鈴之助」とか…読んだことないけど)
でも、そんな従来の漫画が劇的に変化したのは、
手塚治虫先生が登場したからです。
手塚先生は、それまであった漫画の常識を覆しました。
それまで、単調だった漫画の形式に
映画のようなカメラワークを取り入れたのです。
それで漫画はドラマチックな物語を表現することができる
ようになりました。

「映画を撮るのが夢」と言う人に、たまに遭遇するのですが、
だったら漫画を描いてみればいいのに…といつも思います。
映画だったら結構な予算がかかるので実現は難しいけど
漫画だったら紙と鉛筆さえあればできるのでめっちゃ安上がりで
誰でも実現可能です!

あと、私がコマ割りを覚えて描き慣れるまでには
かなり時間がかかりました。

私は小学生のときから毎日、ノートに漫画を描いていたのですが、
(1日に16ページ完成させていた。子どもなので落書きのようなものですが)
中学生くらいになっても、どうも自分の漫画は(当たり前ですが)素人くさい…全然うまくならない…もっとちゃんとした漫画っぽくしたいんだけどな…と悩んでいたところ、3つ上の姉が「ブラックジャックを写してみたら」と
アドバイスをくれました。
私は「なるほど」と思い、さっそく、ブラックジャックの中の1つのエピソードを選び(16ページだったと思う)、ノートにすべて丸写しをしてみました。つまり模写です。

私は衝撃を受けました。読んでいるだけではわからなかった
手塚先生の巧さ…が、伝わってきました。
無駄のないコマ割り、カメラワーク、1ページの中ですべてが計算されつくしているのです。巧すぎてその素晴らしさに気づかなかったのだと思います。
絵画を学ぶ人も、模写はよくしますよね?
たくさんの絵画を見ることも勉強になりますが、
一つの絵画をじっくり時間をかけて模写することによって
学べることは驚くほど多いと思います。
それに、ある小説家の人も、小説がなんたるかを体に叩き込むために
まずはあらゆる作品を書き写したと聞いたことがあります。

だから漫画も同じです。
「素晴らしいな」と思う作品に出会ったら、
それをそのまま模写してみればいいと思います。

それで完璧…とは言えませんが、とにかく中学生の時の私は
ブラックジャックの一話を模写することで
コマ割りを覚えました。


その後も、絵の練習やGペンの練習を兼ねて
よく好きな漫画の模写をしていました。
煮詰まったときなど、ノートに描き写すと
まるで写経のように心が落ち着きます。
(なんか目的が違ってきた…?)

手塚先生の他に心がときめいたコマ割りに出会ったのは
竹宮恵子先生、萩尾望都先生の漫画です。

特に竹宮先生のコマ割りは、とても独特です。
動きがあって、激しくて、美しくて、もうこれはただの漫画ではない…
映画だ!と思ってしまいます。
萩尾先生のコマ割りは静かで、コマとコマの間も素敵で
音楽が聴こえてきそうな…まるでフランス映画のようです。
(うっとり)
と、書きながら…もしかして私は「コマ割り」マニアのちょっとヤバい奴なのでは…と
ちょっと心配になってきましたが…。
でも、ホントに機会があれば挑戦してみてほしいです!
写経…じゃなくて模写、は絶対に勉強になりますよ!












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