満身創痍の日々

足首の骨折で入院して13日目、暇すぎてどうにかなりそうな頭を何とか押さえて日々を過ごしている。昨日は本3冊とTシャツを買った。何も入院中に買わなくてもいいじゃないかと思うが、何か新しい風を取り入れないとおかしくなりそうなのだからしょうがない。外に出れないのでせめて妄想、想像力を補給するために必要なのだ。

にしても去年から今年にかけては激動すぎた。全ての厄が一気に押し寄せていた。離婚、引っ越し、転職だけでもべらぼうなエネルギーを費やした。何とか新しい流れを作らなきゃということで頑張って下地を整えてきた矢先の事故である。救急車、即入院、完治まで2か月以上。完全に呪われているし詰んでしまった。

かなり悲観的になった。もう息途絶えた方がいいよね俺と思った。しかし看護師さんは一日に三回やってきて検温し、痛みの具合を聞き、患部に触れて神経がやられてないかチェックをし、辛かったらすぐにナースコールせよと言う。いくら仕事とはいえ、何日も風呂に入らない萎びた中年臭の塊をこんなにケアしてくれて申し訳ない思いでいっぱいだ。痛みが減ってくれば喜んでくれるし、お通じが3日ぶりに出れば、良かった!気にしてたんですよーと安堵してくれたり。ケアの論理が社会的に認知されて少しづつ広がっているが、ケアについて考えてみたいと思う。

とにかく、満身創痍の中年男がギリギリ生きているだけの報告である。『道行きや』(伊藤比呂美)を読みながら、『ちくしょう!なぜ俺はまだ生きているのだ!』と心の中で叫んでみる。

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